歴史の真実とはなにか?


歴史は勝者が作るといわれ、勝者が正義となる
逆説的には、敗者が悪者になるということでもある。
第二次大戦での敗者の、ドイツ、イタリア、日本は「悪」になった。この戦争を舞台とした映画(おもにハリウッド映画)の多くで、長らく悪役にされてきた。わりと公平に扱われるようになったのは、近年になってからだ。

日本でも爆売れ『反日種族主義』の著者が語る「韓国文化の恥ずかしい問題」 | 文春オンライン

 慰安婦、徴用工における韓国反日歴史観のウソを立証した画期的な「反日種族主義」の日本語版「反日種族主義~日韓危機の根源」が日本発売されるやベストセラーのトップにおどり出た。これまで自国を支配してきた歴史観を正面から否定する挑発的な論であるにも関わらず韓国で13万部という異例のベストセラーとなり、いまも売れ続けている。著者で執筆グループのリーダー、李栄薫氏(前ソウル大教授)は韓国の学会で最も政治的な歴史認識戦争に知力を尽くして挑みかかった人物だ。李氏に韓国人、そして日本人に問いかけたかったことを聞いた。

(中略)

李 私は韓国で韓国古文書学会を創立し、会長をつとめました。2012年、韓国学事業研究所の古文書調査チームから連絡がありました。ある日、チームのメンバーが「京畿道坡州(パジュ)の個人博物館を調査するが、一緒に行きましょう。慰安婦の資料があるらしい」と言うので、すぐに「私もいくよ」といいました。で、はじめて朴治根(パクチグン)という人物の日記をみつけました。1916年から57年まで約40年間の日記帳でした。朴という人はシンガポールやビルマ(現ミャンマー)で慰安所を経営していました。

1942年から44年の日記は慰安所に関するものでした。戦争のために朴さんは大邱で旅館を運営しましたが、それは慰安所でした。そして妻と一緒に20人の若い女性をつれてビルマに行って2年間、慰安所を経営しました。私は日記を現代語に翻訳しました。そして落星垈経済研究所の研究員たちと1年間にわたって慰安婦に関するゼミを開いて研究しました。

日記をみれば、慰安婦たちは自分の意志で仕事をやめて廃業し自分の故郷に帰っていました。それ以前、研究者たちは、「慰安婦は奴隷で自由に戻ることはできない」としていました。日本の吉見義明の説でした。私もその説に立っていました。しかし、私の発掘した資料では慰安婦たちは自由に行ったり来たりしていました。慰安婦の業者たちは女性を募集するのに苦労していました。インドネシアやスマトラ(現インドネシア)からも女性たちが来ました。日記は具体的でした。性奴隷などではない、戻る自由、戻る権利もありました。そのような女性たちをどうして奴隷といえますか。

あとは文玉珠(ムンオクチュ)さん。文さんには回顧録があります。回顧録まであるのに文玉珠さんは奴隷と規定された。これもウソです。(文玉珠は極貧の育ちから慰安婦となり、ビルマ戦線の慰安所で働いた。闊達な女性で日本人の恋人もでき大金も稼いだ。のちに韓国挺身隊問題対策協議会(2018年、日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯に名称変更)に説得され慰安婦として名乗り出たことで韓国社会から蔑視されて失意のなかで死亡。回顧録は失意のなかで日本人作家の森川万智子に自身の体験を語り、出版された)

朴治根の日記を発掘して翻訳しながら、慰安婦たちが小規模な営業者である、自分が営業の主体であったことが分かりました。慰安婦は債務を返済すると祖国に戻ることができると。私の立場は変わりました。慰安婦たちは、性奴隷などではなかった。

反日種族主義 日韓危機の根源 / 李 栄薫 (著)
反日種族主義

長い引用をしたが、ここは重要な発言であり資料だ。
慰安婦がいたことは事実だろうが、その身分や扱いはまったく違っていたということになる。

歴史の真実とはなにか?……というのを考えさせられる内容だ。

これが真実であれば、韓国側の慰安婦問題の主張は、虚構の歴史認識になる。
歴史の解釈やイメージは、真逆になってしまう。
慰安婦像はインチキであり、あの像のモデルは職業として売春婦をしていた女性ということになる。その像を世界に広めることは、韓国の売春婦を喧伝しているともいえる。
それでいいのか? ……

徴用工問題も含めて、日本側が正面切って真実を主張できない(あるいは真実を受け入れてもらえない)のは、戦争の敗者であり悪者の烙印を押されてしまったからでもある。
敗者は鞭で打たれるのを堪えるしかない……かのように。
日本も、負い目があるからあまり反論できずにいる。

韓国は、二言目には日本に謝罪を要求する。
当の韓国では、政権が代わると前政権の約束は無効として反故にする。その理屈でいうなら、戦時中の軍事政権がやったことを、戦後世代の首相が謝罪する理由がないともいえる。

これは対アメリカについてもいえる。
オバマ大統領が広島で哀悼の意を示したが、厳密には謝罪ではないものの、当事者ではないオバマ大統領があのような発言をすることに違和感を感じた。オバマ氏も戦後世代であり、第二次大戦に対してなんら責任を負わされるものではないはずだ。

国としての責任という言い方もされるが、世代が変わっても国の犯した罪の責任が子孫に引き継がれるのだとしたら、犯罪者の子孫も犯罪者ということになりはしないか?

余談だが、ホロコーストの犠牲者はマーティン・ギルバートの推計で575万人とされている。
日本は米軍により主要都市を空爆されたわけだが、その犠牲者数は約24万〜100万人の説があり、はっきりしないのだが、中を取って60万人。東京空襲だけで10万人と推定されている。
これは無差別攻撃であり虐殺と同じだが、毒殺あるいは銃殺による虐殺と、焼夷弾で焼き殺す虐殺かの違いだ。

B29による空爆

アメリカB-29スーパーフォートレス爆撃機が、中島飛行機武蔵製作所を空爆。 1945年。

この時代、人の命は尊くなかった。命の価値は著しく低かった。人権も平等も自由もなかった。
世界中が狂っていた時代だ。
そんな時代の価値観を、現在の価値観で断罪するのは無理がある。
戦後世代は、歴史としてなにがあったかを断片的に知るが、だからといって原爆投下や東京空襲に対する謝罪を、現在のアメリカ人に求めるのはお門違いだと思う。

歴史に学ぶ、あるいは歴史の教訓というのは、歴史の真実とはなにかを追求して、初めて意味のあることになる。
虚構の歴史では、誤った考えや方向に進むことになる。

嘘も大声で言い続けると、本当のような錯覚に陥る。
認知バイアスというやつだ。その中の「確証バイアス
この状態になってしまうと、正しい判断、的確な判断ができなくなってしまう。

韓国は確証バイアスから抜け出せるだろうか?
なかなか難しいだろう。
自分の間違いを認めるよりも、「あいつが悪い」と責任転嫁する方が楽なのだ。
反日運動は、責任転嫁することで自己を正当化する手段にもなっている。

と、隣国のことも心配だが、日本もいろいろと危うい状況にある。
最近の世相は、内集団バイアスのように思える。

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