キャンペーンは終わったが、マクドナルドのAI広告動画について。
AIでここまでできるようになったのか、と感心する反面、これが現在の限界かといえる部分もあった。
指6本が注目されているようだが、私が気になったのは、商品のポテトだった。
手指6本のシーンも…マクドナルドが作ったAI広告動画に「不気味」「なぜ作った」ツッコミや批判相次ぐ | オタク総研
日本マクドナルドが17日に自社の公式SNSアカウントに投稿した「生成AI」を活用したプロモーション動画に賛否やさまざまな意見が寄せられている。
(中略)
映像には実写を思わせる若い女性が数秒おきに登場するものとなっており、AIクリエイターを名乗る架空飴氏がイラスト生成とアニメーションを担当している。全編見られるので実際に見ていただきたいが、それぞれのカットのアニメーションはほとんど動いておらず、若干揺れているように見せるモーションとズームイン/アウト程度のものだった。
加えて、一部のカットには不必要な物体が映り込んでいたほか、ごく一瞬のシーンだけ女性の左手の指が6本あるなど、視聴者からは「不気味」などとの感想が寄せられていた。
動画はなくなるかもしれないので、コピーしておいた。
指が6本になるのは、AIが基本は5本だというのを学習していないからだ。画像生成AIは、画像からしか学習しないので、肉体の構造はまるで理解していない。所詮、ピクセルの生成物としての画像でしかない。
これは人物に限らず、建物や風景でも出てくる問題で、「その構造は遠近法や物理法則に反しているだろう」という描写はよく出てくる(^_^)b それはそれで面白い場合もあるのだが。
で、私が違和感を持ったのは、商品のポテトだ。
出てきたものをスクショすると……
番号は登場順だが、人物ではなくポテトに注目して欲しい。
全部同じポテトなんだ(^o^)
おそらく、ポテトだけは生成AIではなく、別撮りの写真をハメコミ合成している。入れ物のボックスの形は変わっていても、中身のポテトは同じ。AIはポテトをリアルに再現できなかったのかな?
抜けている3番目のシーンは……
左右にあるポテトは、同じものの鏡像になっている(^_^)b
なんというシンメトリー!
広告のラストシーンでは、人物の動きとともにポテトも動いているように見えるのだが、これも同じポテトの流用だった。
あとのシーンをモノクロにして、少し回転させ、ほんの少し拡大して重ねると……
……と、こうなる。
わかったことは、AIはポテトをリアルに動画として再現できないということだ。
あるいは、商品は広告として重要な要素なので、そこで不自然さがあっては困るということで、実物写真の合成になったとも推察できる。
指の数よりも、ポテトが全部同じということの方が、私としては不気味だけどね。