スタートレックシリーズのスピンオフ作品「スター・トレック:セクション31」の日本での配信が始まった。
フィリッパ・ジョージャウを主人公としているが、いささか期待外れの作品になってしまっている。
先に公開されていた海外(英語圏)での評価は、酷評のようだ。
ジョージャウのセクション31での活躍(暗躍)を描くのかと思えば、そうではなくセクション31から離れて、銀河の外れで隠遁しているところから始まる。
なんでそうなるの?
しかも、冒頭ではジョージャウが皇帝になる前の、まだ少女だった頃(俳優は別人)のエピソードが入る。
それ、必要か?
ジョージャウの回顧録ならわかるが、そうではないのだから不要なエピソードだろう。それが必要とされたのは、この物語の設定上の都合だが、そのシナリオ自体に問題がある。
ミシェル・ヨーはいい演技をしていたが、シナリオがひどすぎる。これではオスカー俳優の無駄遣いだ。
演出的には、やたらとコメディっぽいシーンが散見され、シリアスなスパイものをやりたいのか、コメディをやりたいのか、中途半端な感じだ。
全体的に話を詰め込みすぎで、シリーズもののダイジェストのようになってしまっている。1本の映画として、ちゃんと自立していない。
ラストでは危機一髪でジョージャウは救出され、生き残ったメンバーがチームとして活動を続ける……みたいな終わり方をしている。
続編を作る気なのか?
だとしたら、相当なテコ入れが必要だろう。
改めて思うのは、ジョージャウはマイケル・バーナムがいてこそ存在感が増すということだ。ディスカバリーでも、そういう立ち位置だったからね。
残念な作品ではあるが、ジョージャウの活躍は見られる。それだけが唯一の救い。
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