「スター・トレック Beyond」2016年10月公開の続き。
ネタバレあり! 要注意。
『スター・トレック Beyond』を先週の土曜、10月22日に観てきた。
期待通りの仕上がり。
ノスタルジーに満ちた内容だった。
まぁ、Star Trekはファンのための映画なので、あの世界に浸れるだけで十分ではある。
大ヒットすることはなくても、外れることもない。固定客がいるからだ。
前作の『スター・トレック イントゥ・ダークネス』のその後の話だから、前作を観ていないとストーリーのつながりがわからなかったりする。
このシリーズは、若きカーク船長の時代を描いているので、Star Trekの世界の中では古い時代の話。古い時代のはずなのに、TNGやボイジャーよりもテクノロジー的に新しく見える部分もあるが、そこはご愛敬。
未来が舞台なので、どれだけ未来感を出せるかが、監督や美術スタッフの腕の見せ所。
一番の見所は、宇宙ステーションの「ヨークタウン」だ。
リングが複雑に絡み合った構造のステーションで、球形の中に上にも下にも斜めにもビル群が林立している。なんとなく地球ゴマを思い出した。重力制御が可能な世界だからできるステーションだね。
Star Trekには、「敵」が必ずいる。
その敵と対峙することで、物語が進行する。
今回の敵も「謎」を秘めている。……が、映画の中盤くらいでその正体の想像ができてしまった(^_^)。ちょっといろいろと伏線を張り過ぎかな。正体が判明したときに、意外性は乏しかった。
また、敵がまるでイナゴの群れのように襲ってくるシーンで、その対抗策としてラジオ電波でロックンロールを流すなんていうのも、じつにアナログ感満載。
音楽を武器にするって……マクロスですか?(^_^)
大量の小型宇宙船の制御に電波を使うのって、干渉されやすくて使いものにならないと思うのだが……。まぁ、ノスタルジーにしたかったんだろう。
バイクが出てきたり、旧式の艦船が出てきたり、未来からみればクラシック音楽のロックが出てきたりで、テーマは「ノスタルジー」って感じ。
極めつけは、未来から来たスポックの持ち物の中に、テレビシリーズでのカーク船長とクルーたちの写真が出てくるところ。スポックを演じた「レナード・ニモイ」は、2015年に亡くなっているが、映画中でもスポックが死亡したというニュースを入れてあった。
映画の最後に、レナード・ニモイとアントン・イェルチンへの追悼メッセージが入っている。アントン・イェルチンは、本作でパヴェル・チェコフ役を演じた俳優だ。
ストーリー的には、新シリーズの1作目、2作目とアクション主体の作品になっていたが、3作目でStar Trekの本分である「探検」がやや前面に出てきた。4作目も作られるとの情報が出ているので、次はどんな探検になるのか期待したい。
いずれにしても、Star Trekファンは新作を観たいのだ。
あの宇宙、あの未来に還りたいのだから。