SFドラマ「ロスト・イン・スペース」のシーズン3は2021年に

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遅ればせながら、NetflixのSFドラマ「ロスト・イン・スペース」をシーズン2まで見終えた。
2018年に始まったシリーズだが、最初の数話だけ見て、あとは保留にしてあった。
というのも、最初の方はすごく地味で、次を見たくなる要素に乏しかったんだ。

保留したままなのも気になってはいたので、3連休中に一気見した。
序盤の退屈な展開は、回を追う毎にエンジンが温まってきたという感じで、シーズン1の中盤からは俄然面白くなった。

私の世代はこのドラマの元となった「宇宙家族ロビンソン」のイメージが強烈にある。アナログな時代のアナクロな未来を描いたものだが、子供だった私には宇宙への想像力を馳せるドラマだった。
私にとっての、SFの原点といってもいい。

ロスト・イン・スペースは、1998年に映画が制作されている。
時代が時代なので、テイストとしてはスターウォーズの影響を大きく受けていて、宇宙船のデザインやストーリー展開は活劇的だ。当時としてはヒットしたが、今見るとやはり時代を感じる。冒頭はいきなり宇宙戦闘シーンだし、軍が主導する世界になっていた。地球の石油が枯渇する(つまりエネルギー資源の枯渇)という設定なのだが、当時はソーラーパネルでの発電は実用的ではなかった。また、データのメディアが小さなCDだったりするのも時代を感じる。1998年頃には、コンパクトフラッシュメモリーカードは存在したが、容量は小さく高価だった。
テクノロジー表現が20年で時代遅れになってしまうのが、SF映画の難しいところ。

SFドラマ「ロスト・イン・スペース」は、ロビンソン一家の現代バージョンとしてのドラマ。
キャラ名は踏襲しているものの、設定は大きく変わっている。そこに違和感を感じるが、宇宙を放浪するという大枠だけを受け継いで、ストーリーはまったく新しいものだ。

そのストーリーというか脚本は、よく練られていた。
家族には次から次へと危機と苦難が訪れ、どうやって切り抜けていくかの連続。
今の時代を象徴して、女性が活躍する。特に、ママは最強だ(^o^)

宇宙や未知の惑星の描写は、ドラマシリーズとは思えないほど、よく作りこんであった。Netflixの予算が潤沢なのだろうが、金さえあればできるというものでもないので、制作スタッフのセンスと技量の高さがうかがえる。それに比べると、日本では……と、比べちゃいけないんだよね。環境がまるで違うから。

ドラマ版「ロスト・イン・スペース」の時代設定は、2046年。そう遠くない未来だ。シーズン1の公開時から数えると28年後の時代だが、その頃に恒星間航行が可能な宇宙船が実現するはずがない。それは物語中でも語られているが、なぜか実現してしまう。それを可能にしたエンジンは極秘扱いで、真相を知る人はわずか。

ネタバレになってしまうが、その秘密は地球に墜落した異星人の宇宙船だった。技術を模倣することはできず、異星人の宇宙船のエンジンを載せることで、恒星間宇宙船(母船となるレゾルート)を実現させた……という設定。この異星テクノロジーが、物語の伏線となっている。

家族が乗る宇宙船は恒星間航行の能力はなく、母船から惑星に下りるためのシャトル的なものだ。デザインがミレニアムファルコンに似ているのは愛嬌だが、このシャトルの燃料はメタン系の化学燃料となっていて、この設定が物語のもうひとつの伏線という凝りよう。遭難した彼らが、異星で燃料を調達する展開にもなっていた。

本来の目的地である植民星アルファ・セントリーは、太陽系から約4.3光年離れた、もっとも近い恒星系のケンタウルス座アルファ星ことだが、この星系は三重連星(つまり、太陽が3つ)なので、居住可能な惑星があったとしても、地球のように快適とは思えないのだが……。

ところがどっこい、彼らが遭難してたどり着いた惑星のいくつか(ということは、アルファ・セントリーよりも遠くの恒星系)は、宇宙服なしでも生活できる環境だったりもする。未開拓というハンデはあっても、そこでもよくねぇ?……と思った。しかし、すでに多くの植民者がいるアルファ・セントリーは、楽園とされているので、そこに行きたいのだろう。

登場するロボットは、異星人のロボットになっていた。
しかし、シーズン2までに異星人そのものは登場していない。機械知性なのか、作った異星人がいるのか、そこは残された謎だ。

 

シーズン2の最終回は、またまた大きな謎の大事件が起こったところで終わっていた。
続きが無茶苦茶気になる。
続きとなるシーズン3はというと……

Netflixドラマ「ロスト・イン・スペース」がシーズン3で完結 : 映画ニュース – 映画.com

米ストリーミング大手のNetflixがオリジナルドラマ「ロスト・イン・スペース」のシーズン3への継続を決定したと、米ハリウッド・レポーターが報じている。なおシーズン3をもって、物語は完結するという。

(中略)

「ロスト・イン・スペース」シーズン3は2021年の配信予定。

2019年の3月に制作発表がされていたが、新型コロナの影響で遅れることは必至だろう。スタートレック・ディスカバリースタートレック:ピカードも、遅れを発表していた。

続きが待ち遠しいのは、スタートレックシリーズだけでなく「アナザー・ライフ」もだ。
アメリカがうらやましいというかスゴイのは、良質のSFドラマがいろいろと作られていることだ。このベースがあるから、SFの映画やドラマでは、かなわないんだよね。

ともあれ、来年まで待つしかない。

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