期待していた「スタートレック」の新作映画。
土曜日に観てきた。

面白かった(^_^)

と、一言で済ませてはレビューにならないので、いくつかポイントを記しておこう。
ネタバレもあるので、未見の方はご注意ください。

監督がスタートレックのファンではない、というのは事前の情報で知っていたし、ファンでない人もファンの人も楽しめるものにした、という部分では、まぁ、そこそこ成功しているかなと思う。

事前の情報のひとつが、以下の記事。

【レビュー】予備知識ナシでも楽しめる? – シリーズ完全未見の邪道SFファンが新生『スター・トレック』を観てきました | エンタテインメント | マイコミジャーナル

人類が宇宙を自由に航行する時代。宇宙を旅していた宇宙船USSケルヴィンは、突然異形の船に襲撃され、なすすべなく宇宙に散ってしまう。何とか攻撃の手を逃れて脱出に成功した小型船の中で、一人の男の子がこの世に生を受けた。彼こそがこの物語の主人公であるジェームズ・T・カーク。22年後、カークは惑星連邦艦隊に志願し、宇宙船USSエンタープライズに乗り込んで宇宙へと旅立つことになる――。

SFのアイデア的には、「歴史改変もの」ということになり、未来からやってきた敵が過去を変えてしまう。その結果、カークの生い立ちも変わってしまう……という展開。

時間ものにありがちな、パラドックスを最終的に解決するという結末はなく、異なった時間の流れの中で、別のカークの物語が続く……という終わり方だった。単発ものとしては、これでいいのかもしれない。

オリジナルシリーズのキャラの、若かりし頃の物語なので、お馴染みのキャラがみな若い(^_^)
現代風のキャラ像になっているので、「え? そうなのか?」と思うこともあった。しかしまぁ、歴史が変わってしまった世界だから、それもありなんだろう。
一番の驚きは、若きスポックとウフーラの恋愛関係だろう。

いや、ビックリ(^_^;
ある意味、青春映画でもある。

ストーリー的には、物語の発端となる、未来から来た敵が、なぜ過去にやってきたのか?……という部分が、いまいち説得力に乏しかった。じつは敵というのはロミュラン人なのだが、地位と権力のある人間というわけではなく、一介の採鉱船の船長らしい。それが一族を殺された憎しみから復讐する……という動機。
過去に来たのも、意図してきたわけではなく、たまたま過去に飛ばされてしまったらしい。そのへんが、いまいちな設定と感じた。

冒頭シーンでは、カークの父が敵と交戦しているのだが、その最中にカークの母が出産するという、ビックリの展開。
他のことはさておき、オープニングにこんなエピソードを持ってくるなんて、じつに人間的で生々しいと思った。意外性があったね。

その度肝を抜かれたオープニングから、カークの少年時代のエピソードになるのだが、やや散漫な感じで、必要なかったのではないか?と思うくらい、印象に残らなかった。少々駆け足すぎた。

エンタープライズに乗り込むための方法は、喜劇なのかもしれないが笑えないし、氷の惑星に落とされて、そこでスコットと出会うというのも、なんか強引(^_^;
しかも、そこからワープ中のエンタープライズに転送までしてしまう。

ええ!? この時代に、そんな技術があったっけ?
まぁいい。話を進めるためだ。

捕虜になった艦長を、未来のロミュラン人が尋問するとき、脳に寄生するという気色の悪い虫を飲み込ませるのだが、そんなローテクに頼らなくても、未来ならもっとスマートな方法があるだろうに……と、いってはいけないのだろう(^_^;

種族として衰退したロミュランなのだ。見た目も変わっていたしね。とはいえ、兵器のレベルが上なのに対して、ローテクすぎるとは思うが。

カークはケンカばかりしていたね。
艦隊の様子などを見ていても、古き良きアメリカのイメージだ。
未来を描いていて、スタートレックとしても新しい映画ではあるのだが、どこか懐かしい雰囲気がある。

正義と力で問題を解決する。
そんなアメリカ魂である。

現実の世界では、アメリカはその手法が通用しなくなっている。我こそ正義と拳を振り上げるだけでは、世界を手に入れられない。
エンタープライズのクルーは、多様な人種構成になっている。それはオリジナルシリーズのときには斬新なことだったが、現在では当たり前のことになっている。

無骨な古さと、複雑な新しさが同居した世界。
この新作スタートレックは、現代の悩めるアメリカと、アメリカが理想する世界とが入り乱れているように思う。

とはいえ、スタートレックの世界は、いろんな意味で理想郷だろう。
その世界に再び触れることができたことは、ファンとしては素直に喜びたい。

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