「慰安婦問題はフィクションだ」……という強烈なタイトルの記事が目を引いた。
 歴史の真実とはなんなのか?
 真実を歪曲することの意図はなんなのか?
 いろいろと考えさせられる記事。

<特別対談>慰安婦問題はフィクションだ | PHPビジネスオンライン 衆知|PHP研究所

 グレンデール慰安婦像の碑文には数多くの国が列挙されており(「大日本帝国の軍隊によって韓国、中国、台湾、日本、、タイ、、マレーシア、、インドネシアの故郷から移住させられ、強制的に性奴隷にされた20万人以上のアジアとオランダの女性たち」)と、まるであらゆる国々がいまも日本に敵対しているかのようでした。

 私は現在、碑文で挙げた国の一つであるタイにいますが、「反日」など欠片も感じません。にもかかわらず、碑文には日本へのタイの敵意も刻まれている。なぜでしょうか。グレンデールで起きた裁判の訴状を見ると、グローバル・アライアンス(世界抗日戦争史実維護連合会=抗日連合会と略)が姿をみせています。この組織は在米中国人を中心とし、中国政府との協力も密接です。慰安婦問題ではこの中国の動きこそが核心なのです。

 2007年に公表されたIWG(ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班)のアメリカ議会宛て最終報告に明記されているように、7年近くかけて約3000万ドルをつぎ込んだ調査の結果、「慰安婦問題の犯罪性や性的奴隷化の証拠はどこにもない」旨がアメリカ議会にも提出されています。「日本軍が20万人のアジア女性を強制連行して性的奴隷にした」という主張はまったく根も葉もない幻だったのです。

(中略)

アイリス・チャンの『ザ・レイプ・オブ・南京』も同じことです。ごく一部だけ含まれた真実に世間が感銘を受け、地球規模に一冊の本が広がっていく。「南京大虐殺」の数も、アメリカではかつて約2万人が殺された、と見積もられていました。ところがその後、4万人に数が膨らみ、いまや30万人といっています。しかしあなたが指摘しているように、人口が30万人いない土地で30万人を殺すことは不可能です(笑)。

(中略)

 また、そのような大規模な拉致という犯罪があれば、女性側の家族も含め、膨大な数の証人を残すことになります。たんに女性だけを拉致するという話ではない。済州島がよい例で、吉田清治が書いたようなことを本当に軍がしたら、島全体に話が広がりますよ。島民に知られないまま、200人の女性を駆り出すなどできるはずがありません。住民200人の目の前で3人の女性を連れ去ったら、計203人の目撃者がいることになる。万単位の女性が被害に遭ったならば、数百万人単位の証人が残るということです。だが、そんな目撃の記録はない。

(中略)

OWI(アメリカ戦時情報局)の報告書を読めば明らかですが、日本の慰安婦の平均年収は9000円でした。日本軍の将軍の平均年収が6600円だった時代の話ですよ。さらにいうと、この額はすべての必要経費を支払ったあとの手取り額で、実際には1万8000円以上を稼いだことになります。売春宿が半額取ったとしても、なお9000円残るのです。

(中略)

私が育ったアメリカ南部、いまいるタイ、そして日本の文化に当てはまるのは「自分は何も悪いことはしていないが、とりあえず謝れば許してもらえて、事態は円満になるだろう」と考えることです。しかし韓国人や中国人は、相手が謝るとピラニアのように食いついてくる文化があります。日本人なら「一度、非を認めたのだからもういいだろ? 謝ったからといって罪を認めたわけではない」と思うでしょうが、中国人や韓国人は「有罪を認めた」といって畳み掛けてくる。日本文化の「本心が善であれば向こうは理解してくれる」という発想は変えたほうがいいでしょうね。

 長い引用になってしまったが、日本人でもこうしたことを知らない人は多いと思う。当事者ではない第三国のアメリカ人の調査と発言なので、ある程度の客観性はある。人権問題に敏感なアメリカ政府が、慰安婦問題であまり踏み込んだ見解をいえないのは、自国にも人種問題を抱え、偉そうなことがいえない事情もあるのだろう。
 こういう記事が出ると、韓国や中国が猛烈に反発するのは目に見えている。
 「歴史を直視しろ」というようなことを隣国はいっていたが、直視していないのはどちらなのか?……ともいいたくなる。
 記事の中でも述べられているが、結局の所、真実がどうかなのではなく、政治的な道具に使っているのだろう。謝罪と補償を求めているが、具体的にどういう謝罪ならよいのか、補償の額はいくら欲しいのかは明確にしていない。具体性のない要求だから、何度謝罪しても「まだ足りない」といい、いくら補償額を支払っても「まだ足りない」といえる。イスラム国は人質を取って2億ドルを要求していたが、金額を明示するだけまだマシな気がする。かといって、その行為を容認はできないが。

 韓国の不可解な発言や挙動を読み解くには、以下のシリーズ記事が参考になる。

早読み 深読み 朝鮮半島:日経ビジネスオンライン

 日本人が常識だと思っていることが、世界では常識ではなかったりするが、韓国の常識もなかなかに異質。言葉の違い、文化の違い、歴史の違いでもあるが、ここまで価値観が違うと、理解し合うのはかなり難しいと感じる。近くて遠い国だなーと、つくづく思う。

 戦時中の歴史的資料は少なく、客観的な資料といえるものは当時のアメリカ軍が集めたものだけだろう。その情報収集能力にも限界があったはずで、残っているのは真実の断片だと思われる。
 感情論や政治的な思惑は抜きして、真実はなんだったのか?
 自国に都合の良い歴史が真実とは限らない。不都合な真実でも受け入れることができるかどうか。
 それができない限りは、いつまでたっても問題は解決しそうにない。
 1000年経ったら、歴史は真実に近づいているだろうか?
 ……たぶん、無理な気がする。
 まぁ、私が死んだあとのことは、しったこっちゃないけどね(笑)。

P.S.
この記事がBLOGOSに転載されると、コメント欄が荒れるだろうけど、冷静な意見表明を期待します。

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