「温暖化対策」100兆円は無駄か?

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「温暖化対策」100兆円は無駄か?

くどいほど取り上げている温暖化問題。
温暖化対策を批判する日本の科学者の筆頭が、渡辺正教授(東京大学名誉教授)だろう。
渡辺氏は気象の専門家ではないと批判する気象畑の人もいるのだが、専門家だから正しいというわけでもないのが科学の世界でもある。

渡辺氏は温暖化を否定しているのではなく、人為的な二酸化炭素説とその対策に異議を唱えている。

「温暖化対策」100兆円をドブに、日本はバカなのか? 異論を許さない地球温暖化問題はもはやカルト宗教だ(1/5) | JBpress(Japan Business Press)

スウェーデンの高校生、グレタ・トゥーンベリさんがスピーチで激しく怒りをぶつけた地球温暖化問題。もともとは国連の組織「IPCC」が火をつけた騒動だ。日本は国連の言うことをみじんも疑うことなく無条件に飲み込んでいる。東京理科大学の渡辺正教授(東京大学名誉教授)はこの状況を「カルト宗教めいた状況」と批判する。日本は効果のない膨大な温暖化対策費をいつまで捨て続けるのか?(JBpress)

(中略)

日本の「温暖化対策」は2016年秋のパリ協定発効をにらんだ同年5月13日の閣議決定をもとにしている。日本は温室効果ガス(大半がCO2)の排出量を2013年比で、2030年に26%だけ減らすのだという。

内訳は、「エネルギー起源CO2」が21.9%、「その他温室効果ガス」が1.5%、「吸収源対策」が2.6%だという。3番目は「森林がCO2を吸収する」という非科学だが、こまかい考察をしても空しいだけなので無視したい。要するに日本は、2013年から2030年までの17年間に、CO2排出量を21.9%だけ減らすと宣言した。減らせるはずはないけれど、減らせたとしたらいったい何が起こるのだろう?

(中略)

ここでは多めにみて0.27℃のほぼ半分、0.15℃になるとしよう。それなら、CO2を世界の3.5%しか出さない日本が21.9%だけ減らしたとき、地球を冷やす効果は「0.15℃×0.035×0.219」つまり0.001℃にすぎない。超高級な温度計でも測れない変化にあたる。

その18年間、従来のまま温暖化対策費を使いつづけるとすれば、総額はほぼ50兆円になる。また、やはり温暖化対策のためと称して2012年に民主党政権が導入した「再エネ発電賦課金」が40~50兆円ほど使われ、それを合わせると約100兆円に迫る。

(中略)

地球の環境を「地圈・水圏・気圏と生物界が働き合う生命体」とみなす「ガイア仮説」は、英国出身の化学者ジェームズ・ラブロック博士が1960年代に唱えた(ガイアはギリシャ神話に登場する地母神)。彼は、1980年代の末に始まった地球温暖化ホラー話をまず額面どおりに受け入れ、2006年1月(88歳)の時点でもこんなことをいっていた(『インディペンデント』紙への寄稿)。

 地球温暖化が進むと、2040年までに60億人以上が洪水や干ばつ、飢饉で命を落とすだろう。2100年までには世界人口の80%が死に、この気候変動は今後10万年ほどつづくに違いない。

 だが2010年ごろにラブロックは目覚めたらしく、2016年9月30日の『ガーディアン』紙に彼のこういう発言が載っている。

 地球の気候は複雑すぎます。5年先や10年先のことを予測しようとする人は馬鹿ですね。・・・私も少しは成長しました。・・・温暖化対策を含めた環境運動は、新興宗教としか思えません。なにせ非科学のきわみですから。

引用が長くなってしまったが、全文はリンク先を読んで欲しい。

5年先や10年先のことを予測しようとする人は馬鹿ですね。」……というのに笑ってしまった。
いやほんと、そのとおりで、地球温暖化がいわれ始めたのは1980年代だが、その頃に予想された21世紀の気候の未来予想は、絶望的な未来だったはず。予想は大外れだったのだ。

当初は基準年を1990年にしていたのに、だんだんと過去に遡り、現在では産業革命(18世紀半ば)以前と、さらに基準年を過去に移動させている。古い年代に設定した方が、温暖化したように見える数字が強調されるからだ。

人間の影響、文明の影響のない過去を基準にするのが「科学的」なのだから、文明以前の時代である縄文時代(約1万2千年前)を基準にしたらどうか?……というと、じつは縄文時代は現在より温暖化していたから不都合なのだ(^_^)

さらにいえば、恐竜が闊歩していた時代は、もっと温暖だった。その温暖化のお陰で、変温動物である恐竜は大型化できたのだし、繁栄したのだ。

なんだったら約7万年前の最終氷期……ヨーロッパ北部全域が氷床に覆われていた……を基準にすれば、現在がいかに温暖になっているかが顕著になる。
これでは大変だから、ヨーロッパが氷結するまで地球を冷やさなくちゃいけないぞ(^o^)

地球の気候は一定ではなく、数百年〜数万年のサイクルで大きく変動していることはわかっている。
温暖なのか寒冷なのかは、比較対象の問題でもある。

現在の温暖化問題は、科学的な問題としてではなく、政治的・経済的な問題になっている。
いちおう科学的な理由づけがされているものの、その理屈には矛盾がある。

美容や健康食品などの宣伝文句に、「天然成分だから安心」とか「健康の鍵は酵素」などと、科学的に見える言葉を入れることで「科学的」であることを偽装しているものがある。
たとえば、「天然ウラン配合の美容液で超美肌美女に!」……なんてのはどうだ?
ウラン鉱石は天然成分だぞ(^o^)
天然であることが効果を保証するものではないのだ。

温暖化問題での「二酸化炭素主犯説」も、科学的に見える科学的ではないものだろう。
昨今の温暖化騒ぎは、50年〜100年後の時代には、狂っていた時代といわれるかもしれない。
温暖化を否定するわけではないが、二酸化炭素主犯説は疑わしい。主犯がいるとすれば「太陽活動」だろうし、地球が寒冷な時代を終えて温暖期に入っただけかもしれない。考古学的過去の地球がそうだったように。

グレタちゃんが気の毒なのは、真に科学的な思考ができていないことだ。
気象に関する科学的知見は、まだまだ未解明なことが多い。
ある説が正しい保証はなく、異論の説もあること。
未来予測がいかに難しいか。

もし、本気で人為的な二酸化炭素の排出を劇的に減らしたいのであれば、人間の数そのものを劇的に減らす必要があるというのが、科学的に正しいとしたら?
二酸化炭素を削減しろというように、人口を削減しろと叫ぶかね?
電気自動車に乗ったり、エンジンのないヨットに乗れば解決できるわけではない。

温暖化対策のさまざまな思惑や施策に、覇権や利権が絡んでいる。

生きるか死ぬかの切迫した問題であるなら、化石燃料の使用を即刻中止すればよい話。
経済が破綻しようが、国が傾こうが、莫大な失業者が生じようが、死ぬよりはマシ。
人類が生き残るために、なにを最優先するかだ。

しかし、そうではない。

なぜなら、100兆円をドブに捨てているわけではなく、100兆円を懐に入れる利権者がいるのだ。
つまりは、100兆円の儲け話があるから、それに群がる人たちがいる。

温暖化問題の真相は、誰がこれで儲けるか?……にある。

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