月や火星の土地を売買したりと、気の早い人もいたりするのだが、宇宙資源に関する法案を通してしまう気の早いアメリカ。
 何十年、いや何百年先の話だか……

「2015年宇宙法」が米上院を通過、小惑星の資源採掘ビジネスを認める ≪ WIRED.jp

米上院は、営利目的での宇宙資源の利用を米国の市民や企業に認める法案を可決した。小惑星の資源を発掘して地球で利用するビジネスを可能にするものだが、国家の占有を禁じる「宇宙条約」に反するのではないかとの疑問の声もある。

(中略)

「その昔、1862年ホームステッド法が、金(ゴールド)と森林資源の探索を推し進めました。そして今、H.R. 2262(2015年宇宙法)が、人類の継続的な発展と繁栄のために多くの道を切り開く新しい経済を推し進めるのです」

(中略)

地球が周回する軌道の周りには、直径45m以上の小惑星が9,000個以上存在しており、そのうちのいくつかは、これまで地球上で採掘された合計量に匹敵するほどのプラチナなどを含んでいる可能性もあり、数十億ドルをかける価値を持つと考えられている。

 小惑星が資源の宝庫であることは間違いないが、それを採りに行く、あるいは地球軌道まで持ってくる技術や宇宙船の計画は、まだ絵に描いた餅。
 実行手段がないのに、先に法案を作ってしまうというのはどうなんだろうね。
 技術の進歩に法律が追いつかないという事例……たとえば、ネット上で起こる問題やドローンのような問題は多いが、技術より先に法律ができてしまいそうなのは異例といえるかもしれない。
 民間の会社がロケットを飛ばせる時代にはなったが、月よりもはるかに遠い小惑星までロケットを飛ばすのはまだまだハードルが高い。地球の地上からロケットを飛ばすのはコストがかかり過ぎてしまうから、恒久的な月基地でもできれば現実的に小惑星資源に手が届くと思うが、そういう時代になるのはいつのことやら。楽観的に見積もっても、22世紀の話だろうね。
 この法案は、誰かが損をするわけでもないようなので、下院を通過して大統領の署名まで行きそうだ。早い話、唾をつけとく、ということなんだろう。22世紀になって、100年前の法律が有効に働くのかどうかは疑問だが、入口は用意しておこうとの狙いかな?

 現在は、科学探査がおもな目的の小惑星探査だが、それが資源採掘のビジネスとして成立する時代が来るとしたら、宇宙はより身近になっているのだろう。
 小惑星は惑星になり損ねた星の材料だ。氷を主体とするもの、鉄を主体とするもの、炭素を主体とするものなど、いろいろな種類がある。プラチナだけでなく、金、銀、銅をはじめとした金属も含まれている。地球のように大きな惑星に成長すると、重い金属元素は中心に沈んでしまうため、地表から採掘できる資源としては場所や量が限定されてしまう。
 融合前の小惑星は、サイズが小さく、採掘しやすい。個々の小惑星ごとに成分の偏りがあるため、資源として有望な小惑星をいかに探し出すか。
 宇宙フロンティアの時代だね。
 現時点では、SFの世界。
 太陽系内を、ある程度自由に航行するためには、核融合エンジンなんかを当たり前に造れる技術レベルに達している必要がある。化学燃料ロケットでも行けなくはないが、手こぎボートで世界一周するような話なので、あまり効率的とはいえない。

 地上では、硝煙と血の臭いが絶えないのが現実。
 宇宙時代になったら、人類はもう少し賢くなっているだろうか?
 そうはならない……というのが、「ガンダム」の世界ではあるが。
 明るい未来を夢見たいものだ。

LINEで送る
Pocket
LinkedIn にシェア