電磁波過敏症は心の病かもしれない


私の9年前の過去記事……
電車で「私は電磁波過敏症なんです」と叫んだ人
……のアクセスが異常に増えていた。
なぜだろうと検索してみたら、「電磁波過敏症のタグを付けている人」がいるらしい。
その関連で検索して、私のページに来ているようだ。

▼電磁波過敏症のタグを付けている人

いやはや、これはどうなんだろうね。
電磁波過敏症についての真偽は諸説あり、電磁波が直接影響している場合と、神経質に過敏になっている場合があるようで、症例として確定はしていないのが現状。

前にも書いたが、電磁波といっても周波数の幅は広く、可視光線も電磁波に入る。
その周波数を特定せずに「電磁波」というのが、そもそもの間違いだ。

出力の大きな電磁波……たとえば、電子レンジの場合であれば、加熱にも使われるように水分子を振動させて熱を発する。

電磁波過敏症で標的とされているのは、携帯電話(スマホ)だけなのがおかしい。
電気を使うあらゆる機器から電磁波は出ていて、スマホだけが発生源ではない。しかも、スマホの電波は微弱であり、スマホよりも強い電磁波を出している機器はたくさんある。

昨今は、いたるところにWi-Fiが設置され、モバイルWi-Fiも多い。
スマホを使っている人なら周知のことだが、Wi-Fiを検索すると、都内であれば数十カ所のWi-Fiスポットがリストに出てくる。

携帯の基地局のアンテナは、高いビルのあちこちに設置されている。
そのお陰でスマホは使える。

つまり、周囲には通信をしている端末がたくさんあり、電波が飛び交っている。
加えて、テレビやラジオはどこでも受信できるが、スカイツリーから都内全域に電波が飛んでいる。
私たちの周りは、電波の海みたいなものだ。

▼電波は目に見えないから実感がないのだが、可視化するとこんな感じだろう。

街は電磁波だらけ

街は電磁波だらけ

電波が入りにくいのは、地下室だったりするが、おもだった地下街でもスマホが使えるようにアンテナが設置されている。
スマホが使えない場所を探す方が難しいほどだ。

携帯電話に使われている周波数は、700MHz〜2.5GHzだが、おもに使われているのは2GHz帯。
周波数が高いほど多くの情報を載せやすいからだ。

周波数が高いということは、波長が短いということで、直進性は高まるが障害物に弱く、壁があるだけで遮断されやすくなる。
裏を返せば、遮蔽しやすいということでもあり、アルミホイル1枚で2GHz帯の電波を遮断できる。ただし、すき間があるとそこから電波は通る。

たとえば、帽子の裏にアルミホイルを仕込んだとしても、帽子をかぶっている頭への直撃は防御できても、帽子の下、顔の部分から電波は透過する。完全に遮蔽するためには、宇宙服のように全身を覆うアルミホイルスーツが必要になる。

電磁波防御のアイテムなどが売られたりしているが、直撃を防ぐことはできても、すき間からの回り込みは防げない。
上図の電磁波の可視化のように、あらゆる方向から電波は飛んでくるので、防ぎようがない。

電磁波がまったく無害とはいわない。
世の中、無害なものなどほとんど存在しない。
呼吸のために酸素は必須だが、酸素は細胞の酸化()という害にもなる。
日光は健康のために必要だが、日焼けは肌が黒くなるだけでなく、皮膚がんの原因になったりもする。

現状、電化製品による電磁波の健康への影響は、科学的、疫学的な有効性が確かめられていない。
様々な環境要因から起こるストレスにより、健康に影響が出ることは知られているが、他の要因を排除して、電磁波だけの影響を特定できていない。

電磁波過敏症 – Wikipedia

現在までに行われてきた誘発試験の結果の多くが、自称電磁波過敏症患者は本物の電磁場に晒されることと偽物の電磁場に晒される(電磁波を照射したという嘘を言われる)ことを区別することができなかったことを示したため、医学ないしは科学コミュニティーでは、電磁波過敏症のことを病状とは認めていない。また、2005年の系統だった調査では、電磁波過敏症が電磁場によって引き起こされることを示す科学的で説得力のある証拠を何ら示さなかった。さらに、二重盲検法による実験の結果が公表されてきたが、実験結果のどれもが自称電磁波過敏症患者は電磁場の存在を検出することができず、本物の電磁場にさらされたあとと偽物の電磁場にさらされたあとのどちらにおいても、同様の体調不良を訴えるという結果を示した。

また、当事者の「思い込み」による影響も大きい。
スマホは形あるものとして認識しやすいため、スマホが原因だと思いこんでしまう。もしかしたら、真の犯人は電車のパンタグラフやモーターの可能性もあるのだ。電磁波発生源としては、そっちの方が大きいのだから。

「電磁波過敏症のタグ」はやりすぎというか、いかがわしい。
それが許されるのなら、「化学物質過敏症のタグ」で「香水お断り」を主張したい人もいるだろう。←私はこれだ。
「加齢臭過敏症のタグ」で「中年男性の接近禁止」とか。
「アセトアルデヒド過敏症のタグ」で「飲酒者接近禁止」とか。
「聴覚過敏のタグ」で「私の周りでおしゃべり禁止」とか。
「男性恐怖症のタグ」で「男性接近禁止」とか。
なんでもありなら、タグだらけになってしまう。

電磁波過敏症の人は、都会で生活する限りは、電波の飛び交っていない環境はありえず、電化製品を使う生活も無理だ。
古風な生活をするアーミッシュのように、産業革命以前の電気のない環境で生活するしかない。

LINEで送る
Pocket
LinkedIn にシェア