温暖化問題の虚々実々

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温暖化問題の虚々実々

CatharinaによるPixabayからの画像

 だんだんと胡散臭さを増してきた感のある「温暖化問題」
 プリウスがバカ売れして、エコポイントで大型テレビがバカ売れ。一方、エアコンは猛暑にならないために売れないという。

 今日は、暑い。真夏日だ。やっと夏らしくなったが、猛暑を期待する業界にとっては、期待はずれらしい。
 温暖化に対する否定的な意見は、これまでにもごく少数ながらあったのだが、批判の的になり、黙殺されてきた。

 だが、ここにきて、著名なジャーナリストが取り上げるようになった。
 以下の、田原総一朗氏も、そのひとり。

取引材料にされた 環境問題と小氷河期説 | 時評コラム | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉

平均気温低下のニュースがサミットに影響か?

だが、これだけではない。

実はラクイラ・サミットでは、もう一つ足並みの乱れが生じていた。

今、科学者たちの中からこんな話が出てきている。地球全体の気温が上がるどころか、これから小氷河期に入ろうとしているという説がある。

そうすると、地球温暖化論は吹っ飛んでしまう。実際に、今年2月2日の日経新聞は「平均気温は(中略)1998年をピークにこの10年間は横ばいないし低下し、2008年の気温は21世紀に入り最も低かった」と報じている。

これを実は、サミットに参加した代表者たちはわかっていた。

だから、ここでけりをつけるためにも何でもいいから数字を出そうとして「2050年までに80%削減」案が出てきた。

だが、出したけれども、新興国側はダメだ、冗談じゃないと、2020年に40%削減目標を出さなければならないと言い出した。

 私は前々から書いているが、現在の環境ブームは数年くらいしか続かない。
 目標数値を示している2020年まであと11年、2050年まで41年もある。そんなに長期間にわたって、現在レベルの取り組みが続けられるわけもない。喉もと過ぎればなんとやらで、危機感や必要性はやがて薄れる。10年後、「あの騒ぎはなんだったのだろう?」といっているかもしれない。
 10年といわず、3~4年で温暖化がもっと深刻になるのか、それとも氷河期の前兆になるのかがはっきりする。
 気候は変動するものだ。毎年毎年、同じだというのは、人間の勝手な思いこみである。カレンダーの上では毎年巡ってはいても、地球は同じところを巡っているわけではない。

 エコは結局のところ、「ブーム」になっている。
 商品を売るためのブーム、社会貢献をアピールするためのブーム、レジ袋に代表されるスケープゴートを祭り上げるためのブームだ。

 たとえば、

7月新車販売 プリウス連覇(フジサンケイ ビジネスアイ) – Yahoo!ニュース

 5月に発売された「新型プリウス」は最低価格を引き下げる一方、燃費性能を向上させた戦略が当たり、受注台数が25万台を突破。

 ……という、25万台が、そっくり古い車と入れ替わるのなら環境負荷を減らしたといえるが、プリウスを買った人は、古い車を中古車として売っているはずだ。つまり、古い25万台の車は、あと何年かは現役なのだ。したがって、25万台減ったのではなく、25万台環境負荷が増えたともいえる。

 プリウスを買う(買わせる)条件に、古い車はトヨタが買い取ってスクラップにする……ということでもしない限り、25万台は新旧入れ替わりにならず、ハイブリッド車は温暖化問題にあまり寄与しない。

 最近の気候変化が、悪いことばかりかというと、そうでもない。

ニュース – 環境 – サハラ砂漠、気候変動で緑化が進行か(記事全文) – ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト

 地球温暖化はアフリカ大陸に砂漠化、干ばつ、そして絶望をもたらすといわれているが、実際の筋書きは大きく異なるのかもしれない。気温上昇によって、同大陸の最も乾燥した地域に住む人々の暮らしが豊かになるという研究結果が出たのだ。

サハラ砂漠とその周辺地域は現在、降雨量の増加で緑化していることが確認されている。これが一時的な傾向でなければ、干ばつで苦しめられてきた地域に農村が復活することも考えられる。

 ……というように、砂漠地帯には恩恵になっている。

 「風が吹けば桶屋が儲かる」ではないが、気候の変動は、地球全体から見れば、どこかでバランスを取ろうとする。それが地球の環境システムだからだ。

 よく引き合いに出されるのが、灼熱の惑星である「金星」だ。金星は厚い雲に覆われ、地表では400℃の煉獄になっている。それは熱が宇宙に出ていかない温暖化の結果だとされている。

 このままでは、地球は金星のようになってしまう……と、危機を煽る人たちはいう。

 だが、金星が灼熱の惑星になったのは、太陽に近かったのが主因であって、温暖化はそのプロセスのひとつにすぎない。地球が金星化することは、まずありえない。少なくとも、太陽が膨張を始める50億年後くらいまでは、適度な環境の中にあるだろう。というか、人類の文明があと数万~数百万年も続くかどうかの方が問題だが。

 極論すれば、人間の活動も、地球にとっては「自然環境」の一部だ。温暖化ガスによって一時的に熱い地球になったとしても、数万年のスパンで見れば、ほんの些細な時期だろう。過去にも、そういう時期はあったのだから。

 温暖化問題の本質は、それがいかに経済的な役に立つか、省エネで資源をいかに有効に使うか。個人レベルでは、いかに生活にかかるコストを低くするか……だろう。

 エコはエコロジーではなく、エコノミーのエコと言い換えた方がいいね。

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