4月になり、春の新番組が続々と始まっている。
 アニメに関していえば、新番組が40本もある。
 多すぎだ(^_^;
 とりあえず、第1話はチェックしているが、継続して見ようという気になる作品……つまり、面白そうな作品は少ない。
 個別の作品については、後日書きたいと思うが、傾向として新鮮味に欠け、小粒ぞろいだ。多くは原作付きだが、その原作が古いものであったり、過去の作品の続編だったりする。
 アニメとしてオリジナルの作品は少なく、これは制作側がリスクを避けているためだろう。原作で一定の人気があれば、リスクも少ないという考え方だ。だが、その原作となりうるマンガや小説も少なくなっているという。
 テレビ放映だけで収益を上げるのではなく、のちにDVD化して商品として収益を上げるのが通例だが、これだけ量産すれば市場が飽和してしまうことは自明の理だ。
 また、多くの作品がハイビジョン制作をしているが、ブルーレイ・レコーダーを持っていれば、ハイビジョン画質での録画が可能であり、市販される通常のDVDよりも映像品質が良いものが残せる。コレクターはDVDを買うかもしれないが、映像品質が放映時のハイビジョン画質より劣るDVDを買うことのメリットは少ない。
 DVDからブルーレイへの移行期にある現在は、商品としてのDVDを売りにくい時期でもある。
 新番組の中には、放映と同時進行でネット配信をする作品も出てきた。
 映像的には劣化するが、地方で見られない人や、見逃した人にはいいのかもしれない。

 デジタルメディアのコピー回数を制限する「ダビング10」は、6月から施行される。
 しかし、この方法は、恩恵があるようでユーザーにとっては、あまりメリットのあるものではない。HDDに録画した番組から、直接ブルーレイに書き出すことしかできないため、HDD内から消去するとコピーはできなくなってしまう。
 HDDの容量は限りがあるから、いつまでも残しておくことはできない。ブルーレイに書き出したものから、さらにコピーを取ることはできないので、傷つきやすいブルーレイが損傷したら、どうしようもなくなる。それを見越して、HDDから消去する前にバックアップとして複数枚のコピーを残しておかなくてはいけないことになる。書き込み用ブルーレイ・ディスクが、まだ高価であるため、その出費は痛い。
 デジタルメディアの著作権が、このことに大きく関わっているのだが、無料放送にコピー制限を設けているのは日本だけだそうだ。それは放送局が、既存のビジネスモデルに固執して、守ろうとしているためだという。(詳しくは、小寺信良氏に聞く「ダビング10って、何が問題なんですか?」/ASCII.jp トレンド
 それに関連した記事を以下に。
NIKKEI NET 特集/デジタル社会に求められる新しい著作権とは

米国の著作権法に規定されているフェアユースとは、使用する目的がフェア(公正)であれば、著作物の複製をしてもよいという考え方です(※)。判例は古くからあります。フェアユースをめぐる最も有名な裁判は、日本の家電メーカーがVTRを開発、販売したとき、米国の映画会社が違法な複製録画を助ける装置だとしてその家電メーカーを訴えた、1984年の裁判です。しかし、番組の視聴時間をずらす「タイムシフト」はフェアユースに該当するとして、最高裁は著作権侵害を認めず、家庭用ビデオの違法化を阻止しました。フェアユース自体は、1976年に行なわれた米国著作権法の改正の際に条文化されています。
※米国著作権法第107条。フェアユースに該当するかは、(1)利用の目的と性格、(2)著作物の性質、(3)利用部分の量と重要性、(4)利用が潜在的市場に及ぼす影響、の4要件によって判断される

(中略)

フェアユースがスタートラインだとすると、米国はすでにその先へ進んでいます。コロンビア大学のティム・ウー教授が提唱している、「トレレイテッド・ユース(許容された使用)」という概念です。これは例えば、ユーチューブが持つ高いパブリシティー効果を得るために、ユーチューブに投稿された動画が明らかに著作権侵害であっても、権利者があえて動画の削除を要請せず、黙認する現象を指したものです。

 現状では「トレレイテッド・ユース」の考え方は、日本の放送局は拒絶している。
 番組の冒頭に、注意事項として「ネットに配信することは違法です」というようなことを明記していたりする。

 放送局は、そろそろ無料放送という方法を考え直すべきではないだろうか?
 無料であるがゆえに、視聴率が気になり、視聴率稼ぎのためにねつ造や、各局横並びの番組内容になってしまうのではないだろうか。
 有料放送であるなら、コピー制限を設けるのも納得がいく。ただし、有料放送ならCMはなしにしてほしいけどね。
 有料放送も、番組ごとに購入するかどうかを選べるようにしてほしい。
 デジタルとネット環境を併用すれば、そうした双方向の対処も可能なはずだ。
 そうすれば、現状の視聴率のようにサンプリングとしてのデータではなく、どれだけ売れているかが実数としてわかるようになる。
 著作権を振りかざしてユーザーを悪者扱いするのではなく、コピーフリーにしつつ、収益を上げていくビジネスモデルを構築するのが、次世代のテレビだろう。

 「ダビング10」は、日本国内だけのローカルルールである。
 世界基準という点からいえば、日本のユーザーは著作権者から虐げられ、海外のユーザーが有する権利を剥奪されているということだ。
 そのことは、著作権者が国内ではユーザーの権利を制限し、海外では許容するというダブルスタンダードにもなる。
 著作権を主張するのなら、世界基準で公正・平等であってもらいたい。

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