政府も知事も、「テレワーク」が伝家の宝刀だと思っているようだ。
デスクワークだけで完結できる仕事は限られている。
口癖のようにテレワークを求める大臣に、経済界がキレたらしい(^^)。
「そんな段階ではない」 テレワーク要請の西村氏に反論:朝日新聞デジタル
もう、そういう段階ではない――。20日、テレワークへのさらなる取り組みを要請した西村康稔経済再生相に対し、経済界側が「反論」する場面があった。経済界は新型コロナウイルスワクチン接種の加速化や、迅速な経済支援策などを相次いで注文。西村氏は「私の立場からも努力をしていきたい」としつつ、重ねてテレワークへの協力を求めた。
要求ばかりして、経済的支援をケチっているから、そりゃ頭にくるよな。
テレワークが可能なのは、いわゆるホワイトカラーの職種だが、その比率は……
平成19年(2007年)の資料だが、ホワイトカラーは54.7%。
7割テレワークという要求は、実質的に無理筋の要請ともいえる。
そんな実態を踏まえない大臣や知事の言い分は、不可能なことを要求しているのと同じ。
ホワイトカラーならすべてテレワークできるかというと、そうもいかない。
①専門的・技術的職業……には、私の仕事(デザイン業界)も含まれるが、専門的であるがゆえにハイスペックなPC(MAC)環境が必要になる。この環境を自宅にも用意するのは、自費では無理。アプリやフォントのライセンス問題もあって、会社の作業環境と同一のものを、テレワーク用にもう1セット用意しないといけなくなる。
また、書籍等の印刷を前提とした仕事の場合には、仕上がりに近い形のプリントアウトで確認する必要があったりもする。そのために高性能の富士ゼロックスのカラープリンタがあるのだが、出力するためには会社に出ないといけない。自宅のテレワークだけでは完結しないんだ。結局、テレワークするより出勤して仕事した方が効率がいいって話。
さらに、前にも書いたが、高解像度の画像データを使用するため、データ容量が数GB〜数十GBにもなり、家庭用のネット回線ではアップロード制限に引っかかってしまう。つまり、送信できないってこと。
テレワークで一番気がかりなのは、情報漏洩だ。
家庭用のネット環境を使うと、どうしてもセキュリティが甘くなる。会社のサーバーに社員が外部からアクセスできるということは、悪意ある第三者の侵入リスクもあるということだ。膨大な顧客データを扱う企業にとっては、テレワークはセキュリティの弱点になりうる。
気安く「テレワークしろ」なんて、いってくれるな。
日本はそんなにIT化しやすい環境じゃないんだよ。
テレワークがそんなに好きなら、国会をテレワークにしたらどうだ?
議員は自分の席に座って、ヤジを飛ばしているだけじゃないか。あるいは、採決のときに起立したり、投票するだけ。
そんなのこそ、リモートで十分。
リモート議会を録画しておけば、誰がヤジを飛ばしたか明確にわかる。
選挙運動もテレワークでいいぞ。
まず、自分たちから率先してテレワークをしてみろ。
最近では、国際会議もリモートでやってるわけで、国会だってそれは可能。
デジタル庁を創設することだし、国会もデジタル化した方がいいと思うよ。