今、大きな地震が来たら、なにができるか?


昨日の熊本の地震。
実家が九州なので、直後に電話した。隣の県でさほど影響はないとは思ったが、念のためだ。

熊本の地震の最初で最大の揺れは……

気象庁|地震情報

平成28年04月14日21時32分 気象庁発表
14日21時26分頃地震がありました。
震源地は熊本県熊本地方(北緯32.7度、東経130.8度)で、震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は6.4と推定されます。

このとき、NHKのニュースを見ている時間だったが、地震速報が割り込んできて、以後、地震を伝える内容だけになった。
じつは、熊本の地震の前に、東京の地震のニュースが伝えられていた。規模の小さな地震だったが、発生地が23区内ということでピックアップされたのだろう。

気象庁|地震情報

平成28年04月14日21時02分 気象庁発表
14日20時58分頃地震がありました。
震源地は東京都23区(北緯35.7度、東経139.6度)で、震源の深さは約50km、地震の規模(マグニチュード)は3.6と推定されます。

震源地の「北緯35.7度、東経139.6度」というのは、以下だ。

震源地の「北緯35.7度、東経139.6度」

震源地の「北緯35.7度、東経139.6度」

この震源地は、うちから2キロくらいの近所だった。地球スケールでいえば、ほぼ直下といってもいい。しかし、震源が深いこととマグニチュードが低かったことで、ほとんど感じられなかった。
ニュースで出てきて、
「え? 揺れたっけ?」
と、妻と顔を見合わせたくらいだ。うちの猫たちは、地震に敏感に反応するのだが、猫たちもおとなしかった。震源の直上よりも、少し離れたところの方が揺れたようだ。
すぐ近所が震源だったことに驚いたのだが、わが家の地下の断層はどうなっているのだろう?……と、ちょっと調べてみた。

首都圏の伏在活断層 – 東京大学地震研究所
このPDFより抜粋。

首都圏の伏在活断層 - 東京大学地震研究所

首都圏の伏在活断層 – 東京大学地震研究所

※首都圏を含む関東平野南部に分布する活断層・活構造の矩形断層モデル。矩形の太線で示した辺は断層の上端を示す。破線は不確実な断層モデルを、橙色の矩形は第四紀後期に活動した証拠がない断層を示す。

これによると、昨日の杉並区の震源は、破線で示された「不確実な断層モデル」の中にある。
つまり、「わからない」ということ。
このあたりは住宅街であり、調査するのが難しい地域でもある。だが、震源となる断層が潜んでいることは、この地震で明らかになったわけだ。

気象庁の発表する地震情報を見れば、日本のどこかで、毎日地震が発生していることがわかる。小さな地震はローカルニュースにはなっても、全国ニュースにはならないので、たまにしか発生していないような錯覚をしてしまう。

第二の関東大震災は、いつか、そう遠くない未来に来るといわれている。
今、その大地震が来たら、なにができるか?

できることはあまりない。
東日本大震災の教訓から、交通機関は麻痺するので、躊躇なく仕事をほっぽらかして帰宅することくらい。東日本大震災のときは、多くの人が様子見をして会社等にとどまり、夕方になって移動を始めてしまったために、帰宅困難者が多く出てしまった。
もしものときに備えて、食料や飲み水の備蓄とか、心構えをしておくとか、それも必要ではあるのだが、どこで、いつ、大地震に遭遇するかわからないので、そのときになってみないと、なにができるかはわからない。
大混乱になることだけは間違いない。

昨日の熊本の地震で、NHKは地震速報番組に切り替わったが、そのあわてぶりは酷かった。
「ニュースウオッチ9」の鈴木奈穂子さんがおもにしゃべっていたが、ベテランであるはずの彼女ですら、ちぐはぐで落ち着きのないアナウンスをしていた。
「落ち着いて行動してください」といいつつも、落ち着いていないのは報道するNHKの方だった。
突発的な状況で、台本のない、想定外の事態が刻々と入ってくるため、対応しきれない様子。キャスターだけでなく、報道に関わっているスタッフみんなの危機対応能力が問われる場面だった。
急遽現場に派遣された記者たちは、まさか自分がマイクを持つことになるとは思っていなかったのだろう。状況を報告するのに、言葉足らずだし、なにを伝えるべきかもわかっていなかった。わかったのは、報道する側もパニックになっていたということ。
ベテランからぺーぺーの新人まで、報道機関の人たちは、緊急事態での対応能力をもっと訓練する必要がありそう。普段、マイクを手にしゃべることのない記者やカメラマンに、いきなりしゃべれといわれても、無理かもしれない。だからこそ、日頃から訓練しておく。上手にしゃべることが求められているのではなく、伝えなければいけないことはなにか?……ということ。
地震の揺れがおさまったあと、大通りの様子をカメラが映したとき。
「みなさん、通りを歩いています」
というようなことをいっていた。
そりゃ、揺れがおさまれば歩くよ。家路を急ぐ人もいれば、どこかに向かう人もいる。言葉にしなければいけないことは、そんなことではないはず。なにかしゃべらなければ……という意識が働くから、意味のないことでも口にしてしまうのだと思う。だが、それは不用なこと。
新しい情報がないのであれば、
「現在の市内の様子を映しています」
とだけ、いえばいい。
リアルタイムでの災害の伝え方に、もっと冷静さと抑制が必要な気がした。

【熊本地震】4月12日~18日までの日本の震源地」に続く。

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