日経のサイトの中でも「日経ウーマンオンライン」は、女性向けということもあって、記事の傾向が「美容・健康」「恋愛・結婚」関連のものが目立つ。ビジネスやキャリアアップについての記事もあるが、主に男性向けの日経のページと共通したことなので、これは当たり前。
日経を読むような女性でも、恋愛や結婚に対する関心が高いということなのだろう。あるいは、編集部サイドが意図的に関心高めようとしているのか?
婚活がブームになっているが、相手があってのことなのだから、女性側の問題だけではなく、男性側の関心も高いはずだ。しかし、男性向けの日経のページには、「女性とは」というような記事はあまり見られない。
いろいろと記事を読んだ印象としては、結婚について、男性側は主に経済的な理由から結婚ができないといい、女性側は主に相手に対する好き嫌いや相性などの心理的・生理的な理由を挙げているように見える。
以下の記事は、転載記事ではあるが、女性向けらしい記事。
[検証]こんなに違う?! 男女の感じ方:日経ウーマンオンライン【科学で分析する 男と女の付き合い学】
男性は、女性の友好的な振る舞いを、自分に対する性的な関心と勘違いしやすいという例です。
(中略)
なぜかというと、性行動が起こったときに、女性はもしかしたら妊娠して、子どもができたら育てなければならない可能性がありますが、男性は逃げることが理論上可能だからです。多くの女性を渡り歩くことで、多くの子孫を残すことに成功した男性も実際にいたことでしょう。逆に、女性はそういった男性にひっかかっては大変なので、男性と性的関係を持つことに対し慎重になります。
(中略)
男女の付き合い始めのころ、女性は相手の男性に対して「この男性は本気じゃないのではないか?」と、男性の自分に対するコミットメントを過小評価するバイアスがある。
それはなぜかというと、先ほども言いましたが、男性のほうが概して女性よりカジュアルな性的関係に対してオープンなので、女性側がだまされる可能性が高いからです。
だから女性の方は、「プレゼントがほしい」などと、男性の本気度を試すような行動をするのではと言われています。
まぁ、こういうふうに男と女の違いを決めつけられてしまうと、苦笑いするしかない(^^;)
ただ、調査データがあるといいつつも、その数値データを示していないのはズルイ。
「男性評定者の方が女性評定者よりも性的な意図を感じ取りやすい」という傾向が見られました。
その傾向とは、どの程度の数値で「傾向がある」と判断したのかが問題。
感覚的にその傾向があることはわかるが、具体的な数字を出して論じるべき。性的意図を感じたのが、男:女で、51:49なのか70:30なのかでは、どちらも男の方が優勢という評価ができるが、数字の持つ意味合いは異なる。
評価の根拠となる統計の数字は、きちんと示して踏まえるのが論評の基本だろう。
上記の記事をシンプルに読み替えると……
男は性欲、女は物欲を優先する。
とも読み取れる(^^)。
女性は結婚相手に経済力を求めているようだから、物欲というよりは金銭欲なのかもしれない。
記事中に下線を引いた「男性のほうが概して女性よりカジュアルな性的関係に対してオープン」というのも、イメージ的にはわかるが、これも統計データを示すべき。おそらく、年代によって違いがあるのではないか?
昨今よくいわれる、草食系・肉食系という傾向が、ほんとうにあるのだとしたら、草食系男子と肉食系女子では、立場が逆転しているかもしれない。
記事を読んだ印象として、この著者は古い価値観の男女観で、都合の良い統計結果を使っているように感じる。
離婚率が若い世代ほど高くなっている現状を見ると、「(女性が)男性と性的関係を持つことに対し慎重」なのかどうかは、疑問符。
データ→ 2つの離婚率で見る離婚の実態
(Archive PDF 2つの離婚率で見る離婚の実態 – NTTコム リサーチ 調査結果)
私の周りを見渡しても、過去から現在まで、女性で複数の男性と関係があるという人はいた。典型的な肉食系女子だともいえるが、本命のA君、H友のB君、保険のC君……なんていう女性もいるだろう。
男だけが、女を渡り歩くわけじゃない。というか、そういう男だって少数派だろう(^^;)。
男と女で性的なサインの受け止め方が違う……ということには同意する。
それが男女の違いの本質だからだ。
その理屈のこじつけ方に、やや無理があると思う。