「婚活」関連の記事やコラム、書籍は、けっこう多い。
 どうも、マスメディアや関係する業界に煽られている臭いがプンプンする。
 理想の結婚とか、理想の人なんていうのは、ある種の幻想だ。
 結婚をゴールと考える風潮は昔からあったが、結婚はスタートであって通過点でしかない。
 なにか勘違いしている人が多いのだろう。

 以下の記事は、実態の一端を示している。

Business Media 誠:淡い結婚願望を持ちながら……婚活しない女性たちの本音 (1/2)

 「会社内は不倫だらけ。結婚したからといって、幸せになれるわけじゃないのにって思うんです」

 思わず笑ってしまった(^_^)。
 笑ってしまったのは、2つの理由から。

 1つ目は……
 =幸せ……という図式は、必ずしも成立しない方程式だ。
 そもそも、結婚することと幸せになることとは、直接的には関係ない。「幸せ」というのは、その人にとってなにが大切か、なにが目的か、ということで変わってくるものだし、幸福感とは基本的に自己満足のものだ。
 そこに他人であるパートナーが絡んでくると、自分の思い通りにはいかなくなる。つまり、幸せを感じるには、相手に依存しなくてはいけなくなる。それは、自分ではコントロールできないことになり、100%満足のいく自己満足的幸福感は達成し得ないということになる。
 これは自明のことである。

 2つ目は……
 会社内で不倫が多いということ。
 ある程度の人数の会社だと、こういうことは起こりやすい。
 社内結婚で夫婦とも同じ会社に勤め続けている場合には、互いの目があって不倫にはなりにくいかもしれない。
 夫婦が別々の会社の場合、1日の大半の時間を別々に過ごすことになる。そして、夫婦で一緒にいる時間よりも、会社の人たちといる時間の方が長くなる。その相手が異性であれば、夫婦のパートナーよりも長い時間を過ごすことになる。
 そうした物理的・時間的な距離感というのは、男女間の距離の近さにもなり、親しくなるのは必然だろう。
 むしろ、親しくならない方が不自然だ。
 毎日顔を合わせ、近い距離で接していれば、同僚としての好意が恋愛感情に発展する。相手を異性として意識していれば、当然の成り行きだ。同性だったら親友という関係になるだろうが、異性では親友にはならない。
 そもそも異性同士での友情というのは、限定的な条件でしか成立しない。その限定的な条件とは、相手のことを異性として意識しないことだ。異性として意識して接していれば、擬似的であれ、恋愛感情が生じる。
 一緒にランチに行ったり、飲みに行ったり、仕事が終わって一緒に帰ったりしていれば、もはや単なる同僚ではなく、相手のことを異性として意識して接しているといってもいいだろう。
 そういう二人が、男女の関係になるのは時間の問題だ。

 私が20代前半の頃、勤めていた会社は社員が100人くらいの規模だったが、男女比は4:6くらいで女性が多かった。
 その会社では、社内結婚が多かった。私が在籍した間にも、何組も結婚した。それは必然だったのだ。
 私自身、同じ部署の女性を好きになって、デートしたりもした。結局、振られてしまったけれども(^_^;)。近くにいるだけで、毎日話をしているだけで、恋愛していると思い込むものなのだ。

 現在勤めている会社は、小規模な会社だが、男女関係にあるだろうと思わせる人たちはいる(^_^)。
 たとえば、一緒に帰る二人。
 小学生じゃないんだから、一緒に帰るのに、駅まで行って「さようなら」ということはないだろう(^_^)。
 「これからデートです」と公言しているようなものだ。当人にその自覚はなくても。いい大人のデートが、飯だけ食って終わりってことはなかろう。食事のあとは、ホテルに……というのは、しごく当たり前の展開だ。
 あるときは△△さん、あるときは□□さんと、相手が変わることがあったりもする。それって、二人と関係があるってことなんだろう。二股もいいけど、バレバレだよ(^_^;。
 社内恋愛、社内不倫をするのなら、用心深さも必要だと思うけどね。

 結婚というのは、目的や理想ではなくて、手段だからね。
 ふたりでどういう人生を送っていくかという、本来の意義を考えなくては、長くは続かないだろう。
 婚活に熱心な人は、結婚に冷めるのも早い気がする。


●関連記事の追記

 前述のエントリーを書いたあと、つらつらとネットを回遊していたら、関連する記事に行き当たった。
 こういうことがよくある(^_^)。

「恋愛リセット」したくなる年末(AERA) – Yahoo!ニュース

 彼との付き合いが始まったのは、旅行の前の年から。社内の新プロジェクトチームで出会った。すぐに好意を抱いたが、妻子がいることは聞いていた。
 残業をしていたある日、
「ご飯でも食べにいきますか」
 声をかけられ、和食屋に入った。いつもより酔いが回った。気がつくと、
「好きです」
 と告白していた。彼も、
「ありがとう。嬉しいよ」
 と言ってくれた。その日キスした。会社では厳しい顔をしているのに、2人きりのときには甘えん坊になる。そこが好きだった。

 AERAの記事だが、本家のAERAのサイトでは、見出しだけで記事本文はなく、Yahoo!の雑誌記事には掲載されているという、不思議な掲載方法。いつもそうなのだが、その理由がよくわからない。
 ともあれ、「会社の男女が一緒に飯を食べにいく」というのが、男女関係に発展するきっかけという、典型的なパターン。
 まぁ、普通、そういうもんだよ。

 以下は、クリスマスと恋愛に絡む、皮肉たっぷりの記事。
 小田嶋氏の記事は、いつも面白い(^_^)。

サンタクロースと失われた30年:日経ビジネスオンライン

 草食系? 違うよ。どうして女が肉で男が獣だみたいな、そういう凶悪なメタファーを彼らに押しつけるんだ? どっちがどっちを食うとか、そういう血なまぐさい話じゃないだろ? 

(中略)

 大切なのは、演出済みの恋愛やらセックスやらを販促アイテムに商売をたくらむ人々が市場から去りつつあるという事実だ。
 イブの夜の魔法は解けた。

 この記事のコメント欄にもあったが、「クリスマス・イヴにホテルを予約」といったブームは去ったものの、現在はそれが「婚活」へと様変わりしたのだと思う。
 一時的、もしかすると一夜限りの男女関係よりも、建前上はもっと長期間に及ぶ男女関係を前提とした「結婚」に、ターゲットが変わっただけではないか?
 だから、「イブの夜の魔法」は解けておらず、「婚活」という呪いに変わった……のかもしれない(^_^)。
 婚活で潤っているのは、その手の本を出版した著者と出版社、出会い系サイトや結婚相談所、婚活パーティーを主催するイベント屋、結婚式場なのだろう。婚活しろ……というプレッシャーを受けている人たちは、そのためにせっせとお金をつぎ込んでいるわけだ。

 若き男女の狂騒曲は、主題やアプローチが変わっただけで、いまだに続いているのだと思う。

LINEで送る
Pocket
LinkedIn にシェア