昔、学校で習った知識が、のちに間違いだった、あるいは別解釈になったということは少なくない。
その当時は「正しい」と思われていたことが、時代が変わり、新たな発見や再認識で「間違い」になってしまう。
小さなパラダイムシフトは常に起こっていて、今日の常識が明日には非常識になっているかもしれない。
以下の記事を読んで、共感した。
昔学校で習った知識が間違いだったとか、NHK経由で得た情報が真逆だったとか、あるいは、ベルトクイズQ&Qで見た正解が、10年後には不正解に化けていたとか、その種の手のひら返しを、この二十年ほどの間に、いったいいくつ発見したことだろう。
記事の筆者とわたしは、ほぼ同世代(^_^;
そうなんだよねーと、共感したよ。
記事に書かれていなかったことで、例を挙げるなら……
●野菜や米を洗剤で洗う
家庭科の授業で、野菜や米を台所用洗剤で洗っていた。今じゃ、そんなことをするのは非常識になった。野菜用の洗剤というのもあるらしいけどね。
昔、洗剤で洗うように指導していたのは、衛生状態が悪い時代で、たいていの子どもたちに回虫やギョウ虫などの寄生虫が腹の中にいた。その経路が野菜だったりしたからだ。検便に引っかかって、虫下しを何度飲んだことか。
しかし、寄生虫がいたことで、花粉症やアレルギーに抵抗力がついていたというのも、最近の研究でわかってきた。腹の虫は、それなりに役割はあったともいえる。
潔癖症が、花粉症やアレルギー体質を招いているのが現在なのだろう。
●フロンガスは究極の素材として重宝された
無公害で安全でかつコストが安いと、フロンガスは重宝されて大量に使われていた。それがのちにオゾン層を破壊する、温暖化の原因になるといわれて全廃された。
●騒がれなくなった環境ホルモン物質
一時期、ビスフェノールAを原料とする樹脂(ポリカーボネートやエポキシ樹脂)が、オスをメス化するような環境ホルモンだとして、規制の対象になったりしたが、現在では対象のリストは外されている。ほ乳類には影響が少ないということらしいが、あの大騒ぎはなんだったんだろう?……と思う。子どもにプラスチック製のオモチャを与えない、といったことも行われていたのだが……。
●テレビ(あるいはマンガ)を見過ぎるとバカになる
この手の言い方は、現在でも新しいメディアやツールに対して言われ続けている。
私は、テレビが登場して(最初は白黒)、その洗礼を受けた第一世代の子どもだ。日本最初のテレビアニメーション「鉄腕アトム」を見て育ち、「宇宙家族ロビンソン」や「タイムトンネル」で、宇宙や時間に対する好奇心を刺激されたことが、科学への興味につながった。
私が小学生の頃、学校ではテレビを見た時間を記録するように指導され、1日あたり2時間以上見ていると、見過ぎだとして注意された。テレビを見ないことが、優等生の条件でもあったのだ。
今の日本の政治を見ていると、まぁ、たしかにバカが多くなったのかもしれない(^_^;
しかし、その因果関係を証明することは難しいだろう。
いずれにしても、テレビは滅びることなく、多少、経営は厳しくなってはいるようだが、相変わらずバカな番組を垂れ流している。いい番組もあるが、数は少ない。
ある意味、これは「フィルター」なのだ。
テレビに感化されてバカになる人たちと、その影響を反面教師や糧として成長する人たちとを分けるフィルターだ。
今現在、常識だとされていること……
たとえば「メタボ」とか「温暖化」とか。
それらのことも、数年後~数十年後には非常識になっているかもしれない。
メタボに関しては、体重を落としすぎると寿命が縮まるといった研究が出てきて、むしろ少し太っているくらいの方が長生きだという。メタボの根拠が怪しくなってきた。
温暖化対策として、燃料電池車とか水素エンジン車とかが注目されているが、すべての車が置き換わったとき、どういう影響が出てくるか、現時点ではわからない。
燃料電池は排ガスの代わりに「水」を排出するから、環境にやさしい……ということになっている。だが、水素と酸素の化学反応から出てくる「水」は、多少の不純物はあるだろうが「純水」に近い。純水は酸化力が強く、腐食を促進する場合もあり得る。道路の劣化や周辺のビル等の鉄が酸化して劣化する……なんてことが、ないとはいえない。
また、常に路上に水がまかれることになり、いつも路面が濡れているという事態も考えられる。夏場は湿度の上昇(あるいは気化熱により冷却化か?)、冬場は路面の凍結……などということもあるかもしれない。
いずれにしても、数十万~数百万台規模で実験したことがないのだから、先のことはわからない。