アニメ業界の低賃金のことは、これまでも書いてきたが、以下のような記事があっても、大きく改善されることはないだろうね。
<最低賃金>755円に引き上げ提案へ 政府(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

07年の水準に当てはめると、全国平均の687円(1時間当たり)を755円に引き上げる必要がある。20日の円卓会議に提案するが、使用者側は経済状況を理由に難色を示す可能性がある。

 有名どころのアニメ制作会社なら、まだいいのだが、下請けの会社は悲惨である。
 動画のアニメーターは歩合給なので、一枚描いていくら、という計算で給料が出る。
 20年前、私がアニメーターをやっていた頃は、1枚100円だった。それで初任給は3万円……。新人だったため描き直しも多く、量をこなせなかったからだ。時給で計算すると、労働時間が25日×12時間=300時間で、30000円÷300時間=100円であった。

 歩合給でも、最低賃金は保証することと定められている。
最低賃金制度について

歩合給の場合も、実際に支払った賃金の1時間当たりの単価が629円以上になっていなければなりません。

 アニメ制作会社が法律違反をしていることは明白だが、それで罰せられて未払い賃金を払ったなんていう話は聞いたことがない。

 少し前にテレビで、相撲の新弟子についての密着取材があった。
 新弟子の初任給は4万円だった。
 だが、力士の場合とアニメーターの場合とでは、条件が大きく違う。力士は相撲部屋に属し、住むところと食べることは保証されている。
 対して、アニメーターは住むところも食費も自腹だ。20年前は、家賃1万円なんていう激安ボロ物件があったりしたが、現在はかなり厳しいだろう。それでも、3万円のうち1万円が家賃、残り2万円で光熱費や食費をまかなえるはずがないのだ。多くの人は、親に仕送りしてもらっていた。働いているのに生活できないということでは、現在のネットカフェ難民よりも貧しい状況だともいえる。

 現在も、その状況はあまり変わっていないようだ。
FujiSankei Business i. エンターテインメント/日本のアニメ、低賃金・人材不足に歯止め

「時給換算した収入は優秀な原画マンで540円、優秀な作画監督で800円。それより低い人もいる」と芦田代表は説明した。

 原画マンはまだいいのだよ。動画マンは、その半分以下だから。
 最低賃金を決めるのはいいが、それが実効性のあるものにしてほしい。守らなくても、まかり通ってしまうようでは、意味がないと思う。

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