電磁波で観測できない物質のダークマター。
目に見えないダークマターが、宇宙の多くを占めている……といわれてもピンと来ないものだ。
通常物質とは重力以外で干渉しないため、ダークマターは私たちの体を素通りしている。
地球も、太陽系も、銀河系も、ダークマターのスープの中に浮かんだクルトンみたいなものだ。
銀河の生成にダークマターが大きく関与しているとされるが、ダークマターが少ない銀河もあるという。
銀河NGC 1052-DF2がダークマターをほとんど含まないという異常は、この銀河までの距離が見積もりより近ければ解消できるとされていた。ところが距離を精査した結果、むしろ見積もりより遠かった。
(中略)
2018年、米・イェール大学のPieter van Dokkumさんたちの研究チームは、ダークマターをほとんど含まない銀河「NGC 1052-DF2」(以降DF2)をくじら座の方向に発見したと報告した(参照:「ダークマターのないシースルー銀河」)。本当にダークマターなしで銀河が作られたのだとすれば、銀河の形成や進化に関する理論は根本から見直しを迫られる。
(中略)
DF2の大きさは天の川銀河と同じくらいだが、星の数は200分の1しかなく、星がまばらで奥の銀河が透けて見える。また中心部、腕、円盤といった構造も見当たらない。van Dokkumさんたちはこの銀河に含まれるダークマターが、通常予想される質量の400分の1以下だと見積もっていたが、今回の距離測定でこの結論が強固になった。
銀河の形成に重力が関与しているのは間違いないのだから、シースルー銀河にも重力が関与しているはず。ただ、その重力がダークマターではない……ということなのでは?
科学オタクの素人考えだが、重力源となるダークマターがなくても、重力の影響によって星々が集まって銀河のような集団を形成しているとしたら……。
それって、ラグランジュ・ポイントなんじゃね?
と、とっさに思ったわけ(^_^)
ラグランジュ・ポイントは2つ以上の天体間で働く重力によって、ある特定のポイントで重力的な安定状態が生じること。
ガンダムに出てくるスペースコロニーは、ラグランジュ・ポイントに建造されていた。
上図は太陽と地球の場合の模式図だが、質量であるM1とM2をダークマターの重力源に置き換えれば、ダークマター間でのL1〜L5までのラグランジュ・ポイントが存在することになる。
安定とされるのは、L4およびL5だが、木星のトロヤ群小惑星がこれに該当する。
中心に重力源がなくても小惑星が集まるように、ダークマター・ラグランジュ・ポイントであれば、星の材料であるガスや塵が集まり、星形成が始まるのではないか?
それが可能であれば、スカスカの銀河の説明も付く気がする。
とまぁ、ちょっとした思いつき(^_^)b