アジア大会のサッカー決勝は、優勝できなかった。
日本はU-22だけだったから、戦力的には劣っていたが、それでも先制点を取ったところまでは期待が持てた。
しかし、あとが続かなかった。
サッカー男子U-22日本代表、韓国に逆転負けで銀メダル…内野先制弾も1-2で13年ぶり金届かず、韓国は3連覇【アジア大会】 | TBS NEWS DIG (1ページ)
■第19回アジア競技大会中国・杭州(7日、黄龍スポーツセンタースタジアム)
サッカー男子の決勝が行われ、“パリ五輪世代”U-22日本代表はU-24韓国代表に1-2で敗れ、今大会は銀メダル。2010年広州大会以来となる13年ぶりの金メダルには届かなかった。韓国は3連覇を達成。
この試合では、韓国を必要以上に警戒していたのか、積極性が乏しかったね。
なかなか前に行けないし、無駄なバックパスが多く、ゆるいパスを再三奪われていた。なんで、あんなにゆるゆるのパスなんだ?
デュエルで負けてることが多く、あれではチャンスは作れない。
準決勝まではいい感じだったが、決勝の先発メンバーのチョイスを間違ったような気がする。
それにしても、今回のメンバーは小柄で線の細い人が多かった。バスケやバレーボールの選手には身長の高い選手が多いのに、サッカー選手はなぜか小柄な人が多い。
日本人の20〜24歳・男性の平均身長は171.5cmとなっているが、W杯出場国(2022年時点)の平均身長は、182.5cmと11cmの差がある。日本のA代表の平均身長は、179.7cmだ。
アジア大会の選手たちの身長が以下。
第19回アジア競技大会(9月15日〜10月8日・杭州)代表メンバー
位置 | 背番号 | 名前 | 所属 | 生年月日 | 年齢 | 身長、体重 |
---|---|---|---|---|---|---|
GK | 1 | 藤田 和輝 | 栃木 | 2001/2/19 | 22 | 186、82 |
12 | 小畑 裕馬 | 仙台 | 2001/11/7 | 22 | 185、79 | |
18 | 山田 大樹 | 岡山 | 2002/1/8 | 21 | 190、82 | |
DF | 4 | 山崎 大地 | 広島 | 2001/1/8 | 22 | 184、77 |
2 | 奥田 勇斗 | 桃山学院大 | 2001/4/21 | 22 | 174、71 | |
7 | 今野 息吹 | 法大 | 2001/5/10 | 22 | 179、70 | |
5 | 馬場 晴也 | 札幌 | 2001/10/24 | 21 | 181、76 | |
3 | 吉田 真那斗 | 鹿屋体大 | 2001/11/16 | 21 | 172、63 | |
22 | 関根 ⼤輝 | 拓大 | 2002/8/11 | 21 | 187、82 | |
21 | 根本 健太 | 流通経大 | 2002/12/13 | 20 | 184、81 | |
MF | 11 | 松村 優太 | 鹿島 | 2001/4/13 | 22 | 173、63 |
6 | 松岡 大起 | ノヴォリゾンチーノ | 2001/6/1 | 22 | 170、65 | |
13 | 佐藤 恵允 | ブレーメン | 2001/7/11 | 22 | 178、76 | |
8 | 重見 柾斗 | 福岡大 | 2001/9/20 | 21 | 171、64 | |
15 | 谷内田 哲平 | 京都 | 2001/11/1 | 21 | 170、64 | |
16 | 山内 翔 | 筑波大 | 2002/1/6 | 21 | 177、75 | |
10 | 西川 潤 | 鳥栖 | 2002/2/21 | 21 | 180、70 | |
14 | 小見 洋太 | 新潟 | 2002/8/11 | 21 | 169、67 | |
20 | 角 昂志郎 | 筑波大 | 2002/8/13 | 21 | 165、63 | |
17 | 日野 翔太 | 拓大 | 2002/10/16 | 20 | 167、61 | |
FW | 9 | 鮎川 峻 | 大分 | 2001/9/15 | 22 | 164、65 |
19 | 内野 航太郎 | 筑波大 | 2004/6/19 | 19 | 186、78 |
背景を黄色にした選手が、A代表の平均を上回っている人。
身長が高ければいいというわけではないにしても、身長が低いと足の長さも短いので、あと5センチでボールに届かないなんてことになってしまうから不利になる。
ちなみに、このメンバーでの平均身長は、176.9cmだった。
余談だが、「股下85センチは本当なのか?」で触れた「股下比率」で計算すると、日本人男性の平均股下比率が45%なので、身長171.5cmでは股下(足の長さ)は、約77.2cmになる。
私の身長は182cmで、股下が85cmなので、7.8cmの差がある。この足の長さの差は、ギリギリのボールの奪い合いでは、小さくない差になる。
足が特別に速い選手もいなかったようで、ドリブル突破も少なかった。前線に縦パスを送っても、受け手がボールを収められなくてロストしてしまう場面も多かった。冷静さを欠いていたのか、焦っているように見受けられた。そのへんは経験不足かな。
タイムまたは距離で争う陸上競技や、体操などの採点競技と違って、ゴール数で勝敗を決めるサッカーなどの対戦型スポーツでは、負けて銀メダルというのはあまり喜べるものではないと思う。
勝てればラッキーな試合ではあったが、この試合に関しては監督の采配が外れたか、想定どおりにはいかなかったのだろう。
早い時間に先制したことで、楽観的になったのかもしれない。追加点を取って、先行逃げ切りを描いていたとしても、なかなか2点目が取れないうえに、同点にされたことで消極的になっていった。そこはメンタルの弱さが出たね。
常套句のようにいわれる、「この敗戦を糧にして……」なのだが、勝って優勝していた方が大きな糧になったはずだ。負けて得られるのは、反省と後悔と失望感であり、自信も砕かれる。プラスよりもマイナスの方が大きいと思うのだ。
強いチームは、勝ち続けることで、さらに強くなる。負け続けて強くなることは、ほぼないんだ。
アンダー世代の次の目標は、パリ五輪。
健闘を期待する。