五輪ボランティアは“黒歴史”の共犯者か?

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五輪ボランティアは“黒歴史”の共犯者か?

批判にさらされながらも五輪開催に突き進む政府と東京都は、まるで玉砕覚悟の突撃だ。
背景に莫大なカネが絡んでいるとはいえ、国民のためでもなく、真にアスリートのためでもない五輪開催強行は、常軌を逸している。
狂気にとらわれてしまったのだろうか?

直前で中止される可能性は残されているが、どうやらこのまま惰性で進みそうだ。
一方で、ボランティアの辞退が増えているらしい。

五輪ボランティア、1万人が辞退 大会関係者数を初公表 – 東京オリンピック:朝日新聞デジタル

 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の武藤敏郎事務総長は2日、競技会場などで活動する大会ボランティア約8万人のうち、約1万人が辞退したと明らかにした。理由は個別に聞き取っていないというが、「新型コロナウイルスの感染拡大に対する不安があるのは間違いない」と述べた。

(中略)

また、武藤事務総長は国内の大会関係者数(選手を除く)を初めて公表した。五輪は計19万人で、パラリンピックは計11万人。内訳は五輪が輸送や警備などのコントラクター12万人▽ボランティア5万4千人▽日本オリンピック委員会関係者や報道関係者などその他1万人▽組織委職員8千人。パラリンピックが▽コントラクター7万人▽ボランティア2万6千人▽組織委職員6千人のほか、日本パラリンピック委員会関係者や報道関係者。

海外の大会関係者も含めると、五輪で計25万人、パラリンピックで計13万人が大会で活動する。

1万人が辞退したといっても、8万人はいるわけだ。
そもそも商業イベントであるオリンピックで、ボランティアというのも変な話。金儲けイベントなのだから、そこで働くスタッフは雇用される労働者であるべき。ボランティアという名目で、無給の労働力を調達しているだけではないか?

災害発生時の救援や復興のためのボランティアとは、根本的に役割や目的、意味合いが違う。
ボランティアとひとくくりにするのは違和感がある。
減った五輪ボランティアの穴埋めをするように、有給のアルバイトも募集されているとのことで、ますますボランティアの意味合いが薄れる。
それならば、すべてアルバイトにすればいい。

最悪の事態が起こった場合、東京五輪は「黒歴史」になると警告する人もいる。

「東京五輪は黒歴史になる」官邸の会見に参加した外国人記者が警告 菅首相に初直撃  (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

 一方、会見に参加した海外メディアの記者に五輪開催に関する意見を聞くと、「黒歴史になる」と日本に警告した。

「このままだと、ダメな意味で歴史に残る可能性があるね」

菅首相の会見後、東京五輪開催についてこうこぼしたのは、イタリアメディア・SKYTG24のピオ・デミリア氏(67)。

今の感染状況を「戦争中のようなもの」として、「戦争中に五輪を行うことなどあり得ない。リスクが多すぎる」と話す。

「また緊急事態宣言を延長したのに、東京五輪は開催する、は通らない。なぜ、無理に国民に犠牲を強いるのか。日本人は対策を守り、すでに疲れている。首相は国民を守る立場なのに。良心の呵責を感じないのでしょうか。小池さんも含めて、この五輪開催を政治的な問題にするのは、NOTモラル。ありえないです」

開催すれば、“黒歴史”になる可能性についても触れる。

「元首相の安倍さんは、日本のイメージアップを狙って開催を希望していたはずです。ですが、今やれば、イメージアップになどなりませんし、完全にイメージダウン。ダメな意味で、歴史に残ってしまう可能性がある。100年後に歴史を振り返った時に、大きな犠牲を強いた東京五輪として語られてしまうでしょう」

五輪がコロナ災厄イベントになってしまった場合、開催を強要したIOCは、テロリスト集団と皮肉ることもできる。
政府と東京都も共犯者だ。
そして、五輪ボランティアやアルバイトも手足となって自発的に協力したのだから、共犯者ということになる。

オレオレ詐欺で受け子となる者は、アルバイトとして加担することもあるという。
それでも詐欺グループの共犯者とされる。
東京五輪が災厄イベントとなれば、五輪ボランティアも共犯者になりえる。

そこは考えた方がいい気がする。
黒歴史の一端を担ったことを後悔しないためにも。

しかしまぁ、東京五輪が成功するか黒歴史になるかは、「五輪開催は政権のギャンブルか?」で書いたように、可能性としては五分五分だ。
心配は杞憂に終わるかもしれない。

いずれにしても、五輪でボランティアというのには、強烈な違和感がある。
それは無給の労働だと思うよ。
金満IOCに都合のいいように利用されているだけ。
それで納得しているのなら、別にいいんだけど。