DeNAまとめ問題「迷惑料」1件千円←その金額提示の根拠は?


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DeNAまとめ問題は、被害者への具体的な金銭的救済(?)を始めたようなのだが……
その提示された金額が低くて、またまた物議を呼んでいる。
なんとか安く抑えようという魂胆が見え見えだ。

DeNAまとめ問題「迷惑料」1件千円の謎 被害者「ちょっと意味が…」 – withnews(ウィズニュース)

 運営する「まとめサイト」で無断転載などが横行し、社会問題化しているIT大手・DeNAが、被害者に金銭の支払いを提案しています。「ご迷惑料」として、画像の転載1カ所あたり1000円程度を提示。しかし被害者からは金額や、根拠を明かさない説明姿勢に反発の声もあがっています。

(中略)

盗用への請求額を決める場合、プロ写真家でなくても「著作権等管理事業者」の定めを参考にするケースがあります。その一つ、日本写真家ユニオンは1年間のネット掲載で1点につき2万5000円の使用料を定めています。

(中略)

なぜ1枚1000円の「迷惑料」なのか?

14点の写真を無断転載された30代男性も不信感を覚え、DeNAに問い合わせました。すると、次のような回答が来ました。

「著作権侵害かどうかの評価は投稿者種別やコンテンツ使用方法によっても異なり難しいため、著作権侵害であると一般的に認められないようなケースにおいて もご相談者様にご迷惑をおかけしたということが明白なのであれば、そのことに対してお詫びすることの方が大切であるという想いから、ご迷惑料としての対応 を進めさせていただいております」

(中略)

一方、画像19枚が転載され、3000円の迷惑料を提案された20代女性もいます。

「金額の根拠がわからないのに、納得はできません」

女性はDeNAに尋ねましたが、回答は「慎重な調査のもと、過去の販売実績や個別の事情、市場での販売価格などに照らした結果であるためお答えできかねます」というものでした。

1件1000円で計算すると、
74万7643件×1000円=7億4764万3000

日本写真家ユニオンが推奨する、1点につき2万5000円では、
74万7643件×2万5000円=186億9107万5000

……となる。
この金額を比べれば、1000円で済ませたいのはわからないでもない。
DeNAの2015年3月期の純利益は、連結で149億5000万円ということなので、それを超える約187億円も賠償に当ててしまうと、会社が潰れかねない状況だろう。
だから、著作権侵害の賠償金としては払いたくないのだと思われる。

姑息だね。
結局のところ、反省は口だけで、本音は単なる一部門の事業の失敗としか考えていないのだろう。その損失を、いかに小さくするか。問題処理に当たっている社員は、なんとか1000円で片づけろという命令がされているのかもしれない。ブラック体質の会社は、どこまでいってもブラックだからね。それを思うと、クレーム担当の社員が、気の毒ではある。

さて、その迷惑料の金額の根拠だが、記事中に気になる部分があった。

慎重な調査のもと、過去の販売実績や個別の事情、市場での販売価格などに照らした結果

……とある。
ここでいう、市場での販売価格というのは、おそらくストックフォト関連の価格だろうと思われる。通常、正規のルートで写真を利用する場合は、ほとんどがストックフォトだからだ。
ストックフォトは、無料のものから数万円のものまで、価格帯はいろいろとあるが、低価格の定額制の場合は、1点数十円〜数百円が多い。1点買いの場合、WEB利用のサイズであれば、数百円〜数千円だ。
このへんから、1000円という金額を弾き出しているのではないかと推測する。

いやはや、困ったものである。
私は以前から、ストックフォトの安売り合戦には否定的で、いずれ業界の首を絞めることになると警鐘を鳴らしていた。
安売り合戦の結果、利用する側は低価格で利用できるようになったが、写真を提供する側のフォトグラファーの収益は激減した。
単価が下がれば当然のことだが、ストックフォトの会社の収益も下がる。
シェア争い、顧客の奪いあいなど、低価格によるメリットはあったかもしれないが、行き過ぎた低価格によって、結局は業界自体が苦しくなっていく。

そして、その低価格が、賠償金(迷惑料)の算定基準にされてしまったわけだ。
笑うに笑えない状況だね。
「某ピク●タの定額料金よりは、高い料金設定ですよ」
と、いわれたら、返す言葉がない(^_^)b
ただ、著作権侵害の場合の賠償金は、通常料金の10倍を請求することもある。しかし、元値が100円だと、10倍しても1000円にしかならないのだが……

迷惑料が1000円は安すぎるとは思う。
しかし、一部のストックフォトでは、1点100円前後で売っていたりもするので、それに比べれば妥当だともいえてしまう。
これはストックフォト業界が、悪しき慣例として墓穴を掘ってしまった事案といえるかもしれない。

 

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