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 カメラファンにとっては、いかに綺麗な写真を撮るか……というのが、悩みであり追究したいところだ。それは撮影テクニックだけの問題ではなく、カメラとしての性能の問題とも連動する。
 私はNIKON D800の精細な描写に惚れこんで、CANONからNIKONに乗り換えたが、D800でもまだまだ不満はある。
 いちおう、写真でもプロの端くれなので、画質にはこだわりがある。
 36MPのD800だが、等倍に拡大して見ると、風景の遠景にモヤモヤ感がある。縮小するとモヤモヤ感は消えるが、等倍で見たときにもスッキリ感がほしい。レンズの性能にも左右されるが、センサーの限界でもある。
 現状の一眼レフカメラのほとんどは、ベイヤーセンサーを採用している。その構造的な問題から、さらなる高画質には限界がある。

 その限界を、Sonyが新しいセンサーで突破しようとしている。

ソニーが世界初のアクティブピクセルカラーサンプリングセンサーを開発中? – デジカメinfo

  • electrified moving カラーフィルターによって個々のピクセルからフルカラーの情報が得られる: 動作の詳細は記載されていないが、基本的に、RGBGの4つのピクセルから1つのピクセルの情報に補完する代わりに、全てのピクセルからフルカラーの情報が得られる。補完の必要がないので、名目上ではベイヤーセンサーの4倍の解像力が得られる。これはシグマのFoveonセンサーよりも更に進んだソリューションだ。
  • FoveonはR-G-B 3層を使用しているが、3つの情報を1つに合わせる必要があり、そして、それぞれのレイヤーで損失があるのでノイズに苦しんでいる。
    このようなセンサーの有利な点
    – このセンサーは、同じ解像力のベイヤーセンサーと較べてピクセルは4倍大きくなる。これはダイナミックレンジが大きくなり、低ノイズになることを意味している。
    – モアレの問題がないので、ローパスフィルターが不要。
    – 超高画素センサーの製造が可能になる。
    – 読み出す画素が(ベイヤーと比べて)少ないのでより高速な読み出しと処理が可能になる

 これは期待大!(^_^)
 このセンサーの一眼レフが登場したら、またまた乗り換えるかも。NIKONはSonyからセンサーの提供を受けているから、NIKONでも出して欲しい。そうすればレンズ資産を活かせる。というか、そうしてくれないと困る(^^;)。
 最初はスマホカメラから搭載されるようだが、一眼レフへの採用は、早くても2017年頃か。
 待ち遠しい。
 どんな写真が撮れるのか、興味津々。

 なにかと低迷しているSonyだが、カメラ関係はわりと勢いがある。
 電気製品や電子機器は、韓国や中国に市場を席巻されてしまったが、カメラ業界はまだまだ日本の独壇場だ。ネックになっているのはレンズの製造技術。カメラ本体は電子機器だから、真似することは容易。しかし、レンズは工学技術の粋ゆえに、そうそう簡単には真似できない。
 カメラのシェアからいえば、Sonyは3番手くらいだが、心臓部であるセンサーの開発力については、トップにあるといっていい。
 テレビやスマホでは不振のSony。
 Sony復活のカギは、カメラにあるんじゃないかと、声援を送りたい。

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