太陽系「第9番惑星」の可能性

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 天文関係のニュースには好奇心をそそられる。
 太陽系に、未知の巨大惑星があるかもしれないという記事。

太陽系に「第9番惑星」存在か 米チーム発表 写真7枚 国際ニュース:AFPBB News

米カリフォルニア工科大学(Caltech)の研究チームは20日、太陽系の最外縁部に存在する未知の巨大惑星を発見した可能性があると発表した。

 チームが発表した声明によると、「プラネット・ナイン(Planet Nine)」の通称で呼ばれているこの天体は、地球の約10倍、冥王星の約5000倍の質量を持ち、「太陽系外縁部の異様な、非常に細長い軌道」を巡っている。「この新惑星が太陽の周りの公転軌道を完全に1周するのには1万~2万年かかる」と推定されるという。

太陽を背にした「プラネット・ナイン」の想像図

太陽を背にした「プラネット・ナイン」の想像図

 実際に観測できると、さらにすごいことになる。
 かつて、冥王星が惑星とされていたころは、「第10番惑星」として仮想された惑星がいろいろとあった。その惑星の存在によって、カイパーベルトやオールトの雲から小惑星や彗星が弾き出されて、太陽に向かって落ちていくとされていた。
 想定される軌道が、他の太陽系の天体とは著しく違うので、太陽系の兄弟ではないかもしれない。宇宙には恒星系から離脱した(弾き出された)放浪惑星がたくさんあるといい、それらのひとつが太陽系の近くを通過中に太陽の引力に捉えられたというシナリオも考えられる。

▼軌道については、以下の記事を参照。
「第9番惑星」が存在する? 太陽系外縁に 米チーム発表

 冥王星を探査したニュー・ホライズンズは、太陽系外縁に向かって飛行中だが、プラネット・ナインの存在が確定されて、現在どこにいるかがわかって、たまたま進行方向にあるとしたら、接近できる可能性も出てくる。

 星野之宣のSFマンガ「悪魔の星」は、かつての第10番惑星をテーマとした作品だった。


 太陽系の中で生命が存在できるハビタブルゾーンを「天国」とすれば、遠く離れた辺境の太陽系外縁は「地獄」ともいえる。
 そのためか、仮想されたプラネット・ナインには、「ルシファー」とか「ネメシス」とか、ダークなイメージの名前がつけられていた。
 計算ではかなり大きな惑星のようなので、どんな名前がつけられるのか、興味があるところ。

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