日本人の5割はコロナに「暴露済み」か?

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日本人の5割はコロナに「暴露済み」か?

年末に向けて、新型コロナ問題で右往左往の世の中。
政府や専門家は、「感染対策の徹底を」と呼びかけるだけで、今までと変わらない対策を呼びかけている。
それのどこが「徹底」なのか?
富岳シミュレーション→ウレタンマスクはNG』でも書いたように、マスクひとつとっても、なんでもありのマスクでは「徹底」にはならない。なぜ、そこをもっと踏みこんでいかないのかが解せない。

欧米に比べて、日本は桁が違うほど感染規模が小さい。
その謎というか理由を解明することが、感染対策に重要だと思うのだが、山中教授が名付けたファクターXは、いまだ特定されていない。

近く、大規模な抗体検査を行うとの発表があったが、それによって現在までの感染の実態がどこまで浸透しているのかがわかるのだろう。
一説には、すでに5割が暴露しているというのが以下の記事。

日本人の5割はコロナに「暴露済み」か 集団免疫獲得へ、致死率も低下(デイリー新潮) – Yahoo!ニュース

新型コロナ第3波が到来し、再び「集団免疫」の問題が議論されているが、専門家はすでに新型コロナの暴露経験をもつ日本人は5割を超えていると指摘する。

(中略)

「欧米の専門家たちは、日本の感染者数が欧米の数十分の1から100分の1であることを、“ジャパンミラクル”と呼んでいる。ところが、日本だけがそれをわかっていないのです」

と、東京大学名誉教授で、食の安全・安心財団理事長の唐木英明氏が言う。

(中略)

「菅総理は“新型コロナウイルス対策に全力で取り組む”と言いましたが、政府がいま一番にやるべきことは、この感染症の法的扱いを、インフルと同じ5類相当に変えることです」

掲載のグラフを見てほしい。インフルエンザの感染者が多かった2018~19年、多い週は28万人を超える感染者が報告された。1日平均4万人超である。しかも、それはあくまでも報告数で、このシーズンの推計受診者数は1200万人を超えた。その前年は2249万人である。それでもだれも騒がず、当たり前のように生活し、旅行をし、医療は当たり前に提供されていた。

週ごとのインフルエンザ感染者報告数と新型コロナウイルス感染者数推移(人)

週ごとのインフルエンザ感染者報告数と新型コロナウイルス感染者数推移(人)

インフルと同等扱いにすることには賛成だ。
日本国内においては、昨年までのインフルよりも感染規模は桁違いに少ないのは事実。
ただ、そう踏み切れないのは、欧米では逆に桁違いの感染規模になっているからだ。この事実があるために、専門家たちの多くは「このままでは欧米のようになる」と恐れ、脅している。

しかし、第三波といわれる現状でも、欧米のようにはなっていない。
なぜそうなっていないのか?
それには理由があるはずなのだ。
専門家たちの仕事は、その理由を突きとめることではないのか?

毎日、感染者が何人出たと、ヒステリックに報道されるが、全体数(日本の人口)から見れば、ごくわずかでしかない。

日本の人口は11月1日現在(概算値)で、1億2577万人
12月6日時点の、COVID-19の累計感染者数は162,977人累計死者数は2,358人となっている。
COVID-19,国内の発生の状況

これで感染率を計算すると……
(162,977÷1億2577万)×100≒0.12958%
四捨五入して、日本の感染率は0.13%となる。
死亡率は、0.00187%
これは全国平均だ。

感染者が多い東京都の場合は、2020年10月1日現在の人口は1397万1,109人。
12月6日時点の累計感染者数は43,704人、累計死者数は511人。
(43,704÷1397万1,109)×100≒0.3128%
四捨五入して、東京都の感染率は0.31%死亡率は0.0037%

率にすると、たったこれだけなのだ。
比較対象として、交通事故の例を挙げると……

交通事故統計月報(令和2年10月末)
2020-月別交通事故発生状況

10月までの統計だが、発生件数が249,106件死者数が2,261人
1か月で件数が約3000件のペースで増えているから、11月末になれば252,000件。死者数は毎月200〜250人ペースなので、11月末には2500人くらいになっているだろう。

死者数で比べると、

新型コロナ→2,358人
交通事故死→2,500人

と、交通事故の方が多い。
交通事故は新型コロナと同等以上にリスクが高いことになる。しかも、交通事故には流行も終息もなく、毎月ほぼ一定の数で死者数が積み上がっていく。

交通事故発生件数を率にすると、0.2%となり、新型コロナのほぼ倍の発生率。
リスクの度合いからいえば、交通事故の方がリスクが高いわけで、感染症に対するマスク着用のように、事故対策としてヘルメットを被って歩きましょう……というようなことになる。

つまり、あなたが新型コロナに感染して死ぬ確率よりも、交通事故に遭って死ぬ確率の方が高いのだ。
交通事故の状況は、緊急事態宣言を出すレベルともいえる。
しかし、それはない。
なぜか?
交通事故はある程度発生することはしかたなく、死者数もしかたがないと思われている。
リスクをリスクとして考えていない。
だって、たった0.2%の確率だからだ。

新型コロナも同じことなんだけどね。

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