抗体検査を行う、検査キットの信頼性が問題視されているらしい。
アメリカでの話だが、日本で使っている検査キットも多くが海外製とのことで、同様の問題が起こると考えられる。
厚労省の行った抗体検査で、抗体保有率0.1%だったのは、この検査キットの精度の問題かもしれない。
新型コロナでつま先に現れる病変(Medical Note) – Yahoo!ニュース
抗体の有無によって新型コロナウイルス感染の現状並びに既往を知ることができる「抗体検査」の正確性についての疑問が、2020年5月4日のHealth Dayに「FDA Goes After Unproven COVID-19 Antibody Tests(FDA新型コロナの未確認抗体検査を追跡)」として示されている。
(中略)
アメリカでは現在、消費者が利用できる14種類の抗体検査があるが、50人以上の研究者によって構成されているグループの報告によると、その中で信頼に値する結果を提供しているのは3つだけだという。
(中略)
話を抗体に戻すと、新型コロナウイルスに対する抗体があってもそれだけで十分な免疫機能を示すとは限らず、有効な量の抗体の存在を確認しなければならない。アメリカの州によっては抗体陽性の(=免疫があると認められる)人には“immunity passport(免疫パスポート)“を出し、仕事や旅行することを許している。しかし前述のように抗体検査は実施する会社によっては信頼性が低い場合もあるので、上述のパスポート発行に反対する声も大きいようである。
(中略)
ニューヨーク州ハンチントン病院の皮膚科医Dr. Raman Madanによると、つま先に凍傷のような病変のある患者の多くはその他の点では無症候性で、ウイルス培養では陰性だが、抗体検査では陽性だという。
検査キットの14種類中、信頼できるのは3つだけ、というのはかなりひどい。役に立たないものが多く出回っているわけで、どの検査キットを使ったか明示しないと、結果の信頼性を疑わなければならない。
厚労省が使った検査キットはどうだったのか?
一般人には調べようがないので、こういうときこそ新聞、雑誌、テレビなどのプロの記者に取材して欲しいところ。
また、抗体がある人に免疫パスポートを出すというのはいいかもしれない。ただし、抗体が有効に働く期間がどのくらいかは、まだはっきりとはわかっていない。中国からのレポートで、感染した人の抗体は、3か月で減ったというのがあったので、効力が2〜3か月とすれば、インフルエンザのように毎シーズン予防接種する必要が生じる。
普通の風邪の原因となるコロナウイルスでも、毎年風邪をひいてしまうわけで、抗体はできても有効期間は短いと考えるのが妥当だろう。つまり、たとえワクチンができても、有効期間は短く、場合によっては数ヶ月おきに接種するようなことになる。
そういうことを考えると、ワクチンが新型コロナの終息の鍵にはならない気がする。
効力が数ヶ月でなくなれば、感染者が途切れることなく存在しつづけるから、毎年流行するようになってしまう。おそらく、インフルエンザと同じように、毎年、毎年、新型コロナの流行にさらされる。
そうなると、もう「新型」ではないから、COVID-19と呼ばないとね。しかし、コービッド・ナインティーンじゃ呼びにくいし、馴染みにくい。日本式に略称するなら、「コロナ19(じゅうく)」あたりかな。
記事の後半では、新型コロナが原因となる皮膚疾患について報告されている。
これは要注意だ。
皮膚病だと思って皮膚科に行ったら、じつはコロナ19に感染していた……なんてことも起きるわけだ。
皮膚科の医師が大変そう。
ワクチン待望論が多いのだが、それは期待しすぎかもしれない。
ジタバタしてもはじまらない。
少なくとも、日本では感染リスクが低いというのが、ここまでの経過だ。
「ファクターXを突きとめろ!(その6)不顕性ウイルス説」で触れたように、じつは日本人はすでに対応できる訓練抗体を持っている可能性がある。
後年、「日本人には感染しにくかったコロナ19の真相」……なんてことがいわれるのかもね。