2024年の月面着陸は実現できるか?

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久しぶりに宇宙の話。
月面に再び人間を送る、有人月探査計画「アルテミス」の、着陸船の製造に3社が挑むことになったという。
3社3様の着陸船を構想しているのだが、どれが採用されるかは、いわゆるコンペ式で決めるらしい。

NASA、月面着陸機開発に3社と契約 スペースXなど:朝日新聞デジタル

NASAが着陸機の開発に予算を出すのは1972年のアポロ17号以来。3社は、ベゾス氏のブルーオリジン、マスク氏のスペースX、防衛宇宙企業ダインティックスで、計9億6700万ドル(約1040億円)で委託された。各社のチームにNASAの職員が合流。来年2月まで計画を詰め、2024年を目指す有人月面着陸に使えるか見極める。

(中略)

一方、日本など各国の協力で月軌道上に造る予定の宇宙ステーション「ゲートウェー」は揺らいでいる。当初の月着陸計画ではまずゲートウェーを設け、そこを拠点に28年に飛行士が着陸する見通しだった。しかし、トランプ政権が昨年、月着陸の4年前倒しを宣言した。

ブルーオリジンの月面着陸機のイメージ図

▲ブルーオリジンの月面着陸機のイメージ図

スペースXの月面着陸機のイメージ図

▲スペースXの月面着陸機のイメージ図

ダインティックスの月面着陸機のイメージ図

▲ダインティックスの月面着陸機のイメージ図

どれがいいかって話より、どれが実現可能なのか?ってことだよね。

ブルーオリジン社の案は、かつてのアポロ計画の延長線という感じ。そういう意味では、一番現実的とも言える。

スペースX社の案は、同社のブースターの着陸回収の発展型なのだろう。先進的ではあるが、月面の地面は砂漠のように軟弱でもあるので、こういう形で着陸するには不向きな気がする。倒れそうな不安定感がある。

ダインティックス社の案は、2社とは少し方向性が違うようだ。ロケットノズルが左右にある双発で、他社が縦方向に長いのに対して、横広がり形態。上に突き出ているのは太陽電池パネルだろう。真ん中のモジュールに人間が乗るようで、居住スペースとしても広そう。

個人的には、ダインティックス社を推す(^_^)

選考は9か月後(2021年2月)だが、実機の製造のタイムリミットは4年後の2024年。
スケジュール的にかなり厳しいように思う。

アポロ計画のときには、実際に着陸する前に、月を周回して戻ってくるというテスト飛行もしていた。そうしたテスト飛行もしなくてはいけないから、4年後に本番は可能なのか?
トランプ大統領が再任されるとして、その任期中にということなのだろうが、かなり無茶な気がする。

スペースX社は、ある程度の実績は積んできているが、いまのところ衛星やISSへの物資の打ち上げなど、無人機での実績だ。
有人機のテストはこれからなので、いろいろと問題が出てくることは予想される。

さらに月までとなると、ハードルはかなり高くなる。
アポロ計画での経験があるとはいえ、途切れてしまった経験でもあるので、ゼロからではないにしても1とか2からの出発で、10を目指すことになる。

すんなりとはいかないと思うなー。
楽しみではあるんだけど。

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