ヨーロッパ人の働き方と、日本人の働き方を比較した記事があった。
だいたい想像できるようなことではあるが、その社会的な背景とか仕事に対する考え方についての考察は興味深かった。
その続編の記事は、もっと面白かった(^_^)。
ヨーロッパ人が忙しくない追加的理由 | WIRED VISION
レジのオバサンは、近所の知り合いの奥さんでしょうか、仕事ほったらかしておしゃべりに夢中。後ろに行列ができているのに。駅の窓口のオジサン、いたなぁこういうヒト、日本にも、旧国鉄時代。マクドナルドでどうして30分も並ばなきゃいけないの?お姉さん、手際悪すぎ。いつもポテト一つ足りないし。しかし、ヨーロッパのお客は文句を言わないのであります。じっと黙ってレジのおばさんの世間話が終わるのを待っている。
ひるがえって、お客様はカミサマの我がニッポン。出張で来てタジロギました。コンビニで130円のおにぎりを一つ買ったワタシはベルギーでクルマ買ったときより丁重に扱われたのであります。申し訳なくって、「スミマセン、次はもっと買います」と心中深くお詫びしたのであります。さらに驚いたのは、些細なこと(とワタシには思えた)でよい身なりをした紳士が店員に食って掛かっているではありませんか。この紳士、ヨーロッパに来たらきっと3日で脳の血管切れちゃいます。
これを読んでいて、うちの妻の話を思い出してしまった。
妻は、某食品販売系会社の苦情を受け付ける仕事をしている。サポートセンターという呼び名は格好いいが、ようするに客から不平不満、怒りを受け止めているのだ。
毎度聞かれされるのは、些細なことで文句を言ってくるという人たち。
面と向かってだったら言えないようなことを、電話口でがなり立てるという。
会社側の落ち度の場合もあるが、多くは客が店員の対応で不愉快に感じたことを、怒りのはけ口としてぶつけているようだ。そのいい例が、他社でのことを、同じ業界だからと苦情を言ってくる場合だそうだ。
要は、ストレス発散なのだろう。
寛容さがないといえば、そのとおりだろう。
しかし、文句を言う客は希で、大部分の客は大人しく行列を作って待っている。
通勤電車でも同様だ。
毎朝のラッシュ時に、定員を何倍も超えたすし詰め状態でも、誰も文句を言わずに堪えている。(ちなみに、1車両の定員は150人前後。山手線の最高乗車率は215%で、350人だそうだ)
リュックでどつかれても、足を踏まれても、イヤホンの音漏れがうるさくても、我慢するのだ。
そこで文句の一つでも言おうものなら、逆ギレされて暴力沙汰になりかねない。
一触即発の緊張状態にある。
もし、我慢できない人が1割もいたら、電車内は大混乱するだろう。
そうはならないのは、大部分の人が我慢強いからだ。
しかし、我慢することと、寛容であることは同じではない。
記事の中での、コンビニの話は「寛容さ」の問題だけではないだろうということ。