致死率の高い病気として恐れられる「エボラウイルス病(EVD)」を、ワクチンで完全制圧できることになりそうだ。
エボラウイルス病(EVD)に対するワクチンの臨床試験で、有望な結果が報告された。患者の濃厚接触者など7651人を対象に実施されたNewlink/Merckエボラワクチン(rVSV-ZEBOV)のフェーズ3試験の中間解析で、接触後すぐにワクチンを接種した群では、EVDの発病が完全に防げることが明らかになった。
まだ治験の段階だが、これは期待できそう。
記事中には書かれていないが原文を見ると、ワクチンを開発したのは、カナダ国立微生物学研究所(Public Health Agency of Canada)の公衆衛生局(National Microbiology Laboratory)ということだ。
感染地域からの渡航者が入国するたびに、完璧な水際対策をするのは不可能なので、ワクチンのメドが立ったことは安心材料だね。
あとは量産して、ワクチンを安価に提供すること。
広く行き渡るのに数年はかかりそうだが、エボラウイルスの脅威がなくなるのは時間の問題だと思われる。
韓国で異例の拡散をした「MERS」のワクチンについては、候補は挙がっているものの、まだ効果的なワクチンは登場していないようだ。
【免疫】MERSコロナウイルスワクチンの有力候補 | Nature Communications | Nature Publishing Group
今回、Wing-Pui Kong、Barney Grahamの研究グループは、マウスとアカゲザルにMERS-CoVのタンパク質の1つをコードするDNAと短縮型のMERS-CoVタンパク質を接種することによって、血中にさまざまな中和抗体を産生できることを報告している。また、このようなアカゲザルの免疫化には、MERS-CoVによる肺炎を予防する効果も認められた。
こちらは、まだ動物実験の段階。
ウイルスとの戦いは、まだまだ続きそうだ。