Boeing社がレーザー核融合エンジンの特許を取ったというニュース!
……なのだが、その邦訳記事はスゲー勘違い(^_^)
Boeing、「レーザー核融合ジェットエンジン」の特許を取る – ITmedia ニュース
プラズマシールドの特許を取得したことで知られる米Boeingが、今度はレーザー核融合ジェットエンジンの特許を取ったことが明らかになったという。
いやいや「レーザー核融合ジェットエンジン」じゃないから(^_^)b
記事中にPatentYogiによる紹介動画を載せているが、その紹介内容が間違っている。これを元に記事にしたようだが、大元を見ないとだめだよ。記事を書いている人が、理系じゃないことがバレバレ。
大元の特許情報を確認して欲しい。
どこにも飛行機のエンジンとは書いていないのだ!(^_^)
黄色のマーカーで示したように、「spacecraft」と記されている。
ちょっとハードSFに詳しい人、科学に詳しい人であれば、レーザー核融合エンジンは宇宙船に使うものだと想像できる。核融合では中性子が出てくるが、中性子を放射しながら人が住む大気圏を飛べるか!?
ネタにしてしまったが、じつはこれはとてもスゴイことなんだ。
火星に有人宇宙船を飛ばすには、いかに速い宇宙船を飛ばすか……つまり、比推力の高いエンジンを作れるかが最大のネックになっている。
現在のロケットは化学燃料で飛ばしているが、これでは燃料の量に対して推力が乏しい。スピードが出ないということは、それだけ時間がかかることになり、パイロットには過酷な飛行になる。
将来、このレーザー核融合エンジンが実用化できるのなら、スピードの速い宇宙船を造ることが可能になる。
原理的には以前からあったものだが、特許として認められたことは、実用的な可能性が出てきたことにもなる。
私が生きているうちには無理かもしれないが、惑星間の有人宇宙船の実現性が増したことは、夢が現実味を帯びてきたともいえる。
SFファンには、ワクワクするような話なのだ(^_^)