柔軟剤戦争って、勘弁して欲しい(×_×)

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 「香り」というか「匂い」は、好きな人にはいい「匂い」であっても、苦手な人にとっては「臭い」ものになる。
 最近、香りをアピールする商品が多くなったが、柔軟剤がその最たるもの。
 で、柔軟剤戦争が起きているとか。
 そんな戦争は勘弁して欲しい。

本当は恐ろしい柔軟剤「男をおびき寄せて囲い込む」罠 プレジデント探検隊女子部!【34】:PRESIDENT Online – プレジデント

「もぎたてパッションベリーの香り」
「心晴れるヒーリングオアシスの香り」
「トリップドバイ アラビアンムスクの香り」
「トリップフィンランド ノルディックグリーンの香り」
「高級ホテルのルームフレグランスのような洗練された香り」
「映画の台詞のようにインスパイアされた、温かいカクテルのようにロマンティックな香り」

いったいどんな香りなんだぁぁぁぁぁ。自分は想像力はあるほうだと思っていたが、もはや想像を超えたコピーライティングに、頭は妄想混乱状態である。完全にトリップしまった。

(中略)

調べてみれば、日本で「香り系柔軟剤」ブームが始まったのは、2008年頃からだそうで、その頃に大手3社(花王、P&G、ライオン)が相次いで新発売したという。その後、2012年には第2次ブームが訪れ、衣服を柔らかくする機能だけでなく、「香り付け専用」というカテゴリーが生まれている。

そして、現在。第3次ブームなのではないかと思うほど、柔軟剤市場は過熱している。

(中略)

柔軟剤で男を誘い込み、囲い込みが完了したら、今度は別の柔軟剤によって犬がおしっこでマーキングするように「この男(夫)は自分のテリトリー(所有物)だ」と主張する。恐るべし、女子。しかも、ほとんどの男子はそうやって女子に手玉に取られていることにさえ全く気づいていないに違いない。

 最後の部分には苦笑してしまうが、勘ぐりすぎな気もする。
 あの手の「香り」を「いい匂い」と感じる人にはいいが、私にとっては堪えられない「臭い」でしかない。私は匂い(臭い)に敏感なので、香水や整髪料などの人工的な臭いが大の苦手。電車に乗ると、それらの臭いが複合臭となって、息苦しくなることもある。ときどき、強烈な臭いを発散し、歩く香水と化した人に出くわすが、あまりに堪えられないと電車を途中下車してしまう。
 会社のトイレには、用をたしたあとに使う消臭スプレーが置いてあったりするが、より強烈な匂いで便やおならの臭いを誤魔化すだけのものなので、その混合臭でよけいに臭くなる。あれをいい匂いと思う感覚が、私にはわからない。2種類の臭いは、まったく異質のもので、便は重い臭い、消臭スプレーは軽い臭いなので、混ざっていても嗅ぎ分けられる。ぜんぜん消臭にはなってないんだよ。
 香料入りの化粧品の匂いもだめだ。うちの彼女には、無香料の化粧品にしてくれと頼んでいる。微香と謳っている商品でも、私にとっては強烈に臭い(^_^)b

 ちなみに、「匂い」と「臭い」の違いは、前者がよいニオイで、後者が不快なニオイという使い分けがある。

 デパートの1階には、化粧品売場があるが、あそこは私にはデッドゾーンだ(^_^)。中に入らなくても、近くを通っただけで、窒息しそうな臭いが漂ってくる。あそこで働いている人たちは、鼻がバカになってるんじゃないかと思う。
 鼻は特定の匂いをかぎつづけると、だんだんと鈍くなり、不感症になっていく。鈍くなった鼻でつけた香水の量を判断するから、匂いがしなくなったと勘違いして、より多くの香水をつけてしまう。それが歩く香水と化す臭い女性の原因だ。これは、男性用のコロンでも同様。

 髪を切るときは理髪店に行くが、それが私には苦痛だったりする。理髪店の中は、整髪料やワックスなどの臭いが充満しているからだ。店によって、換気の良いところと悪いところがあり、比較的換気の良い店に行くようにしている。
 散髪が終わると、「髪になにをつけますか?」と聞かれるのだが、「なにもつけなくていいです」と毎度答える。なにもつけない客は、珍しいんだろうね。
 嫌いな臭いを、自分の頭につけたいなんて思わないよ(^_^)。

 柔軟剤の香料ブームは、いい匂いをまとうというより、体臭を隠すためのマスキングなのではと思う。汗臭さとか世代臭に過剰反応になっている現在だからね。
 そういう意味では、17世紀頃の香水の役割と似ている。

香水の歴史 | 初心者のための香水&フレグランス入門

17世紀、ルイ14世。絶対王政時代の幕開けを告げる象徴的存在。太陽王。トイレが少なかったことである意味超有名なヴェルサイユ宮殿を造営。香水好きの皇帝として調香師を常駐させるなど有名ですが一説に人糞まみれのヴェルサイユ宮殿での防衛手段として香水を多用したとも言われている。

この時代に香水産業は大きな発展をとげます。ひとつにはマスキング。お風呂に入らない貴族達が体臭を隠す(マスキング)ために、エチケットとして香水が使用されるようになります。

 余談だが、「ベルサイユのばら」に代表される宮廷物語では、きらびやかな衣装や華やかな世界が魅力のひとつになっているが、じつのところ、みんな風呂には入らず臭かったし、シラミやノミはあたりまえで、不潔な時代だった。おそらく、回虫やギョウ虫もたくさんいて、トイレ(おまる)の中は、虫でうじゃうじゃだったはず。潔癖症の現代からしたら、信じられないくらい汚かった(^_^)。

ベルサイユのばら
池田理代子
フェアベル
2013-10-01




 柔軟剤戦争というのは、匂い戦争でもあるわけで、これほど匂いが氾濫すると、嫌煙のように嫌香運動みたいなものも出てくる気がする。最近の電車内は、けっこう香料の匂いで臭くなってるからね。鈍感な人が多いのかもしれないけど。
 「香害」という造語も生まれているが、タバコの煙と同じで周囲を巻き込んでしまう。

香り付きの柔軟剤 過度な使用に注意|特集まるごと|NHKニュース おはよう日本

東海大学医学部 坂部貢教授
「においの成分を化学物質だと仮定した場合、お酒に対して非常に強い人と、ちょっと飲むと、真っ赤になる人がいるのと同じで、化学物質に対する人間の感受性は、ものすごく個人差がある。
化学物質・化合物に対して、アレルギーに似た反応を起こす方がいる。」

柔軟剤の「香害」問題 背景に匂いにワガママな人の増殖あり│NEWSポストセブン

 他人の体調にまで影響するとなると「たかが香り」ではすみません。ご存じのように、健康増進法はタバコの煙についてこう定めています。

「人がたくさん集まるところでは、分煙する努力をしなければならない」

 そのうち「人がたくさん集まるところでは、『分香』する努力をしなければならない」となる日が来るのかも。

 柔軟剤に限ったことではないが、ブームになると多くの人が一斉に、「あっち向いてホイ状態」になってしまう。
 このブームが、早く過ぎ去ってくれることを、切に願う(^_^)。

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