村上春樹、ノーベル文学賞取れず

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ノルウェイの森

毎年、この時期になると日本人がノーベル賞を取れるかどうかが話題になる。
科学分野では3年連続が期待されるも、受賞なし。

近年の日本の科学研究は予算が削られたり、引用される論文が減ったり、そもそも科学者を目指す若者が減ってきたりで、下降線を辿っているという。そのため、ノーベル賞から遠ざかるのではないかといわれている。

科学分野のノーベル賞は、個人に与えられるものの、その研究を支える大学や研究所などのチーム戦でもある。

一方、ノーベル文学賞は個人戦でもあるため、作家個人の作品しだいということになる。
村上春樹が取れるかどうかが毎年注目されるが、期待しているのは日本人のファンだけのようである。

村上春樹さん、ノーベル文学賞「15度目の正直」ならず…「日本人受賞26年周期」の期待も : スポーツ報知

スウェーデン・アカデミーは8日、2020年のノーベル文学賞を米国の女性詩人ルイーズ・グリュックさん(77)に授与すると発表した。06年から有力候補に挙がり続けている日本の作家・村上春樹さん(71)はまたしても受賞を逸し「15度目の正直」とはならず。今年は1968年の川端康成、94年の大江健三郎さん(85)に次ぐ「日本人受賞26年周期」に該当するアニバーサリーイヤーだったが、歓喜の瞬間は訪れなかった。

ノーベル賞は事前に候補者を発表するわけではないので、周りが取れそうな人を予想しているだけ。
発表は途中経過なしの、いきなりの発表なので、直前まで受賞者には知らされないらしい。

どこかの記事にも書かれていたが、日本語で書かれた作品を、選考委員が日本語で読むわけではなく、翻訳で別物になった作品を読んでいる。言い換えると、ブラックコーヒーではなく、半分くらいミルクを入れたミルクコーヒーを味わっているようなもの。それでは春樹テイストはかなり薄まっていると思われる。

つまりは、翻訳者しだい。
日本で出版される翻訳本も、翻訳者しだいで良くも悪くもなる。
私の好きなSF関係でいえば、中国作家の書いた『三体』は、中国語版よりも英語版の方が絶賛されている。日本語版は英語版をベースにしたそうだが、日本語版は正直なところ読みづらい。

村上春樹作品も、海外版の翻訳者に恵まれなかったのではと思う。
いっそのこと、村上春樹氏自身が英語で執筆する方が、ノーベル賞には近いのかもしれない。氏は翻訳も手がけているから、英語での執筆も可能ではないか。

新作は国内では話題になるものの、世界的にはいまいちな感じなので、ここらでホームランが1本必要かもしれないね。

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