楽天Koboをめぐる記事

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楽天kobo

前途多難な楽天「Kobo Touch」の続き。

楽天Koboの初期ロットの不具合、準備不足について、楽天が公式に過ちを認めていたが……

「大きなミスを犯してしまった」――楽天koboに何が起きたのか (1/3) – 電子書籍情報が満載! eBook USER

「大きなミスを犯してしまった」――楽天koboに何が起きたのか

この「言い訳」を読んで、どうもしっくりこないというか、理解に苦しむことがあった。
事前のテストをしていたとのことだが、そのテストが不十分だったから問題が発生したのだろうし、発売日に間に合わせるために見切り発車したというのが、ぶっちゃけなところなのだろう。

過去、銀行の統合でシステム障害を起こした事例があったが、あれもテスト不足、準備不足の見切り発車だったからだ。

楽天よ、そんなに急いで、どこにいく?(^_^)

「スピード第一」というのが社是らしいが、早けりゃ粗悪品でもいい、というわけでもないと思うのだが?
故スティーブ・ジョブズ氏だったら、こんな製品はスマートじゃないと、却下しそうだ(^_^)。

言い訳記事として、三木谷氏自身の発言もあるのだが、それについてのブログ記事に同感。

話題沸騰、楽天・三木谷社長のkobo騒動インタビュー、私はここに着目>出版社は本当に「こんなに売れているのになんでみんな細かい話で騒いでるんだよ」と思っている?:平凡でもフルーツでもなく、、、:ITmedia オルタナティブ・ブログ

この他にも楽天の電子書籍ビジネス参入はこれまでの業界慣習に縛られない斬新な取り組みをしてくれるかもしれないという意味で期待をしていたのですけど、先週末から伝えられている日経ビジネスオンラインの楽天の三木谷浩史会長兼社長がインタビューの内容はほんと残念。
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細かいことで騒いでいるのは少数派ですよ:日経ビジネスオンライン

三木谷:時間の問題じゃないでしょうか。実際に騒いでいる人の数を数えると、まずたいしたことないと思いますよ。騒いでいるのはせいぜい2000~3000人でしょう。致命的な問題があった訳でもないし、コンテンツの売り上げは「超」がつくほど順調ですし。反省すべき点がゼロとは決して言いません。しかし、問題点にきちんとスピーディに対応できたし、これは大成功だったと思います。
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どういう経緯でこういうユーザ軽視とも取れるような言い回しをするのか理解不能です。

ユーザー軽視というより、そもそも三木谷氏は出版社や書店・流通の方に顔を向けているからだと思う。より多くの出版社を取り込みたいのであって、楽天にとっては、出版社も「店」のひとつに過ぎないからだろう。

青空文庫などの無料本が大量にあるようだが、無料本が中心であることは呼び水にもなるが、有料本が売れにくくなる足かせにもなりえる。無料本は諸刃の剣だ。

関連する記事を読んでの感想だが、三木谷氏はkobo Touchを一般のユーザーと同じように、1からセットアップして使ったことがないんだと思う。もし、使っていれば、ここが使いにくいとか、ここに問題があると、発売前に指摘できただろうからだ。

加えて、日常的にkobo Touchを使っているという、製品に対する「愛」を感じない(^_^)。

ソフトバンクの孫氏が、iPhoneやiPadを紹介するとき、氏自身がいかに惚れ込んでいるかが、如実に伝わってくる。そのユーザーとしての実体験が伝わってくるから、より魅力的なものであるというPRにもなっている。
三木谷氏にとっては、kobo Touchはただの端末、集金マシンでしかないように思える。

kobo Touchは物珍しさと価格の安さで、今のところ注目を集めているようだが、kindleが登場してきたときが正念場かもしれない。あと、iBooksの日本参入も。
電子ブックの価格は、現状、紙の書籍と大差ない価格に設定されているのも、今後の懸念だ。アメリカ並みの価格破壊が起こらないと、初期のブームが過ぎると、急速に冷めていくような気がする。

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