『次期「007」が女性に!?…の記事について』の続き。
新作「007」について、勘違い情報が流れているようだ。
前エントリにも書いたが、ボンド役が女性になるわけではない。
「007」が黒人女性になるそうだ。
ポリティカル・コレクトネスの極致である。(中略)
だが「007」の主人公を黒人女性にする必要があるとは全然思えない。それこそ作品世界の破壊である。
小林よしのり氏の指摘は、まったくの勘違い、誤情報によるものだ。
ラシャーナ・リンチが主役をやるわけではないんだ。
情報源は以下。
新007は黒人女性、「性別や人種の多様化」目指す映画業界 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
ただし、ここで指摘しておきたいのはリンチが演じるのがジェームズ・ボンドの役ではないことだ。最新作において、ジェームズ・ボンドを演じるのは従来通りダニエル・クレイグになる。しかし、007のコードネームで呼ばれるスパイ役を黒人女性のリンチが演じるという。
デイリー・メールによると、最新作では主人公のジェームズ・ボンドがMI6を去り、ジャマイカで余暇を過ごしているところから物語が始まるという。その後、MI6の責任者が、007にリンチを任命するという展開だ。
つまり、ボンド役が交代するのではなく、この作品に限って、ラシャーナ・リンチが007のコードネームを与えられるということだ。
ニュースとして出回っている他の記事では、この肝心な部分が抜け落ちているため、勘違いと誤解が広がっている。
ダニエル・クレイグは降板するが、次期ボンド役は決まっていないそうだ。
そんなわけで、過度なポリティカル・コレクトネスと批判するには当たらない。
それよりも「黒人〜」という表現の方に、もっと神経を使った方がいいと思うのだが?
【追記】
英語ソースの以下の記事に、より詳しいことが書かれている。
The black woman who will be the next 007: New James Bond film will feature British actress Lashana Lynch taking over the famous codename (but that doesn’t stop legendary agent trying to seduce her)
次の007になる黒人女性は、有名なコードネームを引き継ぐ英国の女優ラシャーナ・リンチになる(しかし、それは彼女を誘惑しようとする伝説のエージェントの試みを阻むものではない)
この記事中で、「主役」のダニエル・クレイグがケガをして、スタントができなくなったとの記述もあり、スタントマンにダニエル・クレイグの顔を被せる合成がされるとある。そのほかにも、ダニエル・クレイグの撮影は進んでいるようで、ボンドが出てこないわけではないことがわかる。
ラシャーナ・リンチは、007のコードネームを付与されるが、ボンド・ウーマンのひとりという位置づけのようだ。