「ジョブズの亡霊」はAppleの命綱

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Appleの新製品・新サービスの発表会である「WWDC2019」が行われた。
私の仕事でもあるグラフィック関係にとっては、新しいMac Proがようやく出てきたのが一番のニュースなのだが……

2013年「ジョブズが生きていれば…」→2019年「ジョブズが生きていれば…」 発表会のたび現れる「亡霊」から、人はいつ解き放たれるのか : J-CASTニュース

   米Apple(アップル)が2019年6月4日(日本時間)から、年次の開発者向けイベント「WWDC2019」を開催している。初日のキーノート(基調講演)では、新製品や新たなOS(オペレーションシステム)が発表されて、世界中のユーザーから大きな反響が出ている。

なかでも注目されているのが、新型Mac Pro。メモリを最大1.5TB(テラバイト)まで積める拡張性の高さだけでなく、その独特のデザインも話題だ。本国では「チーズおろし器みたい」との感想が出ているほか、日本のツイッターでも「おろし金」がトレンド入りした。そんな中、「ジョブズが生きていれば……」と、ため息まじりの投稿は絶えない。

日本では「チーズおろし器」は馴染みがないから、「おろし金」だよね(^_^)。
デザイン的に斬新かといわれると、奇抜だとは思うがカッコイイとは思えないなー。格好良さで評価するなら、Windows機の方がバリエーションは豊富。

こうしてAppleの発表会が注目されるのは、いまやGAFAといわれるほど巨大企業になったからだが、昔からのMACユーザーにとってはマイナーでマニアックなのがAppleだった。

そして、AppleをAppleたらしめているのは、「ジョブズの亡霊」の存在だろう。
「ジョブズの亡霊」が忘れ去られるとき、Appleも沈没するといっても過言ではない。
iPhoneが落ち目になっているとはいえ、いまだにAppleが高い位置にいるのはジョブズの遺産のお陰だ。

「ジョブズの亡霊」は、皮肉であると同時に、Appleを陰で支えている。

さて、新しいMac Proだが……

最高性能Mac Pro (2019) とPro Display XDRをじっくり触ってきた ITmedia NEWS

 Mac Pro (2019)は5999ドル(約66万)から、Pro Display XDRは4999ドル(約56万)からで、2019年秋に発売される。

最大28コアまで拡張できるIntel Xeon Wプロセッサ(2.5GHz、Turbo Boost 4.4GHz)、最大1.5TBメモリ、8基のPCIe拡張スロット、AMD Radeon Pro Vega II Duo(最大2枚)、8K ProRes RAWビデオストリームを3本まで同時再生できる画期的なアクセラレーターカード「Apple Afterburner」も搭載できる。

Xeon系搭載マシンとしては、スペックは最強のようだ。
グラボもAMD Radeon系を2枚差し。
メモリが、最大1.5TBとかバケモン(^_^)

だがしかし。
グラボは、やっぱりNVIDIAのGeForce系は使えないんだね。
ここがネックなんだよなー。
3Dレンダリングで、Irayレンダリングを高速で行うには、NVIDIAのGPUが必要なんだ。
昔は選択できたのに、メーカー間のしがらみがあるのか、AMDの一択になってしまった。

加えて、価格が最小構成で66万円からとか、会社で購入するにしても躊躇してしまう。
それだったら、Core i9でGeForce 2080Tiを載せたWindows機の方が、コストパフォーマンスはいい。

うちの会社のマシンは、そろそろ買い換えの時期なのだが、新しいMac Proは高すぎて買えないだろうな。複数台、買わなくちゃいけないからなおさら。
機種選定は私が行うことになるが、これだったらWindows機を提案するよ。

一昔前と違って、現在はグラフィック系やDTP系の仕事で、Macでなきゃいけない必然性はなくなった。Windowsも10になって、だいぶ使い勝手はよくなってるしね。Macとの差は縮まった。

コモディティ化を懸念して、ハイスペック路線、高級路線を進んでるのだろうが、このハイスペックを必要とする人は多くはないと思う。そこそこのスペックで、そこそこの価格を求めている人は、Macから離れてしまうよ。

私は自宅でMacとWindowsの両方を使っているが、最近はグラフィック系の作業はWindowsで行っている。
参照→ レンダリング用PCを購入

長年のMACユーザーではあるのだが、手の届きにくいMACではMAC離れしてしまいそうだ。
「ジョブズの亡霊」は消えつつあるのかもしれない。

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