「日本の石」にヒスイが選ばれたが…


鉱物マニアでもある私の興味を引いた記事。
「日本の石」としてヒスイが選ばれたそうなのだが……

「日本の石」ヒスイ 77年前の業績に光 | 河北新報オンラインニュース

 古くから日本人に親しまれてきた緑の宝石ヒスイが9月下旬、日本鉱物科学会の「日本の石(国石)」に選ばれた。77年前、国内でヒスイが採れることを突き止めたのは東北帝大(現東北大)の若き研究者。

う~む、ちょっと首を傾げるなー。
たしかに、糸魚川のヒスイは有名だよ。私も持っている。でも、ヒスイ(正式名称はヒスイ輝石、英名はJadeite)の原産地(最初に発見された地)はミャンマーだし、世界中で産出する。日本固有の鉱物ではないんだよね。

「日本の石」と銘打つからには、原産地が日本、もしくは発見者が日本人であることを条件にすべきではないかと思う。
日本が原産地の鉱物は、少ないながらもいろいろとある。以下は、原産地が日本、もしくは発見・命名者が日本人の鉱物の例。

赤文字は、私がコレクションしているもの。

●新潟石(Niigataite)
●逸見石(Henmilite)
●杉石(Sugilite)紫色が有名だが、原産地標本は灰緑色。私は両方持っている。
片山石(Katayamalite)
●人形石(Ningyoite)ウラン鉱物
●東京石(Tokyoite)
●岡山石(Okayamalite)
●千葉石(Chibaite)
●滋賀石(Shigaite)
●大江石(Oyelite)
●大隅石(Osumilite)
●河津鉱(Kawazulite)
●木村石(Kimuraite)
●園石(Sonolite)
●南部石(Nambulite)
●武田石(Takedaite)
●手稲石(Teineite)
●中宇利石(Nakauriite)
●原田石(Haradaite)
●都茂鉱(Tsumoite)
●山口石(Yamaguchilite)
●湯河原沸石(Yugawaralite)
●吉村石(Yoshimuraite)
●若林鉱(Wakabayashilite)
●尾去沢石(Osarizawaite)
●神津閃石(Kôzulite)
●和田石(Wadalite)
河辺石 Kobeite-(Y)
●プロトフェロ末野閃石(Proto-ferro-suenoite)
●弘三石 Kozoite-(Nd)
●福地鉱(Fukuchilite)
●森本石榴石(Morimotoite)
●高根鉱(Takanelite)
●種山石(Taneyamalite)
●青海石(Ohmilite)
●定永閃石(Sadanagaite)
●レニウム鉱(Rheniite)
●南石(Minamiite, Natroalunite-2c)
●桜井鉱(Sakuraiite)
●磐城鉱(Iwakiite)

ご覧のとおり、名前も日本由来である。産地や発見者の名前から付けられることが多いためだ。持っている標本の写真を載せたいところだが、探し出して撮影するのに手間がかかるので割愛。
いずれも、国産鉱物でありながら、入手困難なものが多い。入手が困難なだけでなく、けっこう高値が付いていたりする。
入手方法は、国内の鉱物ショップはもとより、海外のショップでも探している。海外から里帰りして、私の手元にある鉱物も少なくない。
私の鉱物コレクションは、現在約900種(2016 2017年12月現在で1200種を超えた)。市場に出回っている鉱物標本は1500種ほどだと思われるので、6割は集めていることになる。その半分以上が、海外ショップから入手したものだ。そのため、毎週のように海外からの小包が届く(^_^)。

日本が原産地の鉱物で、「日本の石」として推すなら、「逸見石」もしくは「原田石」かな。
原田石は希産鉱物でもあるため、かなりレア。
逸見石は綺麗な結晶になっているものは、宝石並に美しい。
糸魚川のヒスイを産する山は、現在は立ち入り・採取禁止になっているため、糸魚川市の姫川下流域に流されてきたものしか入手することができない。川を流れる過程で削られるため、磨いたような丸い形状になっているものが多い。良質なものはレアではあるのだが、土産物として質の悪いものは普通に売られている。

個人的な意見ではあるが、日本鉱物科学会の選択には疑問符を付けたい。
もしかして、第二、第三の日本の石を選ぶんじゃないだろうね?
唯一無二の日本の石なら、もうちょっと考えて欲しかった気がする。

【追伸】
コレクションの中から、逸見石を探し出したので、撮影した(^_^)

▼逸見石

逸見石

逸見石


これは私のお気に入り鉱物のひとつ。
もっと結晶形の綺麗なものが欲しいのだが、なかなか出回っていない。

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