批判は便所の落書き?

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保育園に落ちた人の発した「日本死ね」が、さまざまな波紋、論戦を起こしているが、とんちんかんな捉え方をする政治家もいる。
意見は賛否あってもいいのだが、批判するのにも説得力がほしいところ。
炎上しそうな区議のブログが、ニュースとして流れていた。
そのブログから。

田中ゆうたろうブログ

東日本大震災で犠牲となられた方々は、今、どういう思いでこの国を見ておられるか、考えました。
私達は、彼らに恥ずかしくない生き方を出来ているかどうか。
巷では、インターネット上に「日本死ね」などと書き込む不心得者や、そんな便所の落書きをおだてる愚かなマスコミ、便所の落書きにいちいち振り回される愚かな政治家があとをたちません。
事情はどうあれ、「死ね」というほど日本が嫌なら、日本に住まなければ良いのです。
たった5年前の震災で2万人近くの方が無念のうちに命を落とされたにもかかわらず、よくも「日本死ね」などという暴言を思いつくものです。
右往左往する票乞食たちもみっともない。無視すればいいだけの話ではありませんか。

だいたい、イクメン議員をもてはやした連中と、「日本死ね」を持ち上げている連中は、面子がほぼ同じです。このことがすべてを物語っています。

浜辺で手を合わせながら、震災犠牲者に恥じない日本を作っていきたいと強く念じました。

▼画面のキャプチャ

田中ゆうたろうブログ

田中ゆうたろうブログ

文面だけ読むと、かなりの年配の方なのかと思いきや、40歳の方なのでちょっと驚いた。
まず、論点として、震災のことと「日本死ね」で語られた待機児童の問題は、まったくの別問題であること。かのブログ主は、震災のことをさして「日本死ね」といったわけではない。それを結びつけることの意味がわからない。

日本を批判すると「日本に住まなければ良い」ということのようなので、国の政策を批判する人たちは日本から出て行けと言いたいのだろうか?
ということは、杉並区の区政を批判する人には、「杉並区から出て行け」というのが、田中議員の主張なのだな。賛同者、支持者だけであれば、たしかにやりやすいかもしれない。

都内の保育サービスの状況について|東京都」によると、杉並区の待機児童数(平成26年4月1日現在)は116人で、23区中で17番目で少ない方ではある。平成25年度は増加していたのが、平成26年度に改善されたのは評価できる。
しかし、いまだ待機している人たちがいるのも事実。その人たちが「杉並区死ね」といったら、「出て行け」というのかな?
まぁ、出て行ってくれたら、待機児童は減るから、区としては数字が減っていいのだろう。

震災で2万人近くの方が無念のうちに命を落とされたにもかかわらず、よくも「日本死ね」などという暴言を思いつくものです。

件のブログ主は、震災被害者に向けて発信しているのではない。
どういう脳みそだと、そういうロジックになるのか不思議。なんでもかんでも震災に結びつければ、好感度が上がると思っているのだろうか?

そんな便所の落書きをおだてる愚かなマスコミ、便所の落書きにいちいち振り回される愚かな政治家があとをたちません。

たしかに言葉に辛辣なところはあったが、議会のヤジも似たようなものだろう。かといって、批判的な意見を「便所の落書き」と切り捨てるのも「暴言」だと思うけどね。
国会での対応を「愚かな政治家」といっているので、田中議員は愚かではない政治家と自認しているようだ。
頼もしいね。杉並区は安泰だ。
田中議員のような議員がたくさんいれば、批判的な区民はどんどん追い出せる。待機児童がゼロになる日は近い。

右往左往する票乞食たちもみっともない。無視すればいいだけの話ではありませんか。

素晴らしい理念だ。
批判は無視すればいいんだ。見なかったことに、聞かなかったことにすれば、問題はなかったことにできる。
ちなみに、「乞食」の本来の意味は……
乞食(こじき) – 語源由来辞典

乞食は、中国から仏教用語として入った語。
本来、乞食は修行僧が家の門前に立ち、施しの米や金銭を受けて回ることを意味したが、物もらいの意味ばかりが強調されるようになり、修行僧以外の金品を乞う者をさすことが多くなった。

……だったのだが、現在では職業・階級・身分に関する差別用語のひとつにされている。使い方には注意が必要。

保育園落ちた日本死ね」に関して、ユニークな分析をしていたのが、小田嶋氏だった。

保育園に落ちた日のこと:日経ビジネスオンライン

 「保育園落ちた日本死ね」を、私は、日本語の語り芸の伝統を踏まえている点で、落語や浄瑠璃に通じるものと評価しているのだが、そこまで持ち上げなくても、最新の日本語ラップの雛形として十分に可能性を持った作品だということは言えると思っている。

無論、反発もある。
まず、使われている言葉の粗暴さを受け容れない人々がいる。

なかなか深い読みなのが面白い。
田中議員には別の解釈があるのだろうから、そこのところを深く掘り下げてほしいところ。

とまぁ、私のブログは便所の落書きなので、無視してください(^_^)。

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