来年に延期されたオリンピック・パラリンピック。
すでに投下された資金を回収するためには、開催して収益を上げたいところだろう。
開催国としてのメンツもあるのかもしれない。
しかし、新型コロナの世界的状況をみれば、来年の開催は難しい。
以下は舛添さんの見解なのだが……
IOCは中止のシナリオも書いている:東京五輪は来年開催できるのか
そのような事情を念頭に置けば、IOCのコーツ調整委員長が言うように、10月には開催の可否を決めるというのは合理的な考え方である。開催か中止かであり、再延期はない。
(中略)
最後の決定権はIOCにあるが、既に中止のシナリオも書いている言われている。
開催するかどうかの判断が10月にもされるということだが、ほぼ中止だろうと思う。
10月に発表されるとすれば、中止の発表になる。
開催を強行することのリスクの方が大きい。
予選が終わっていない競技もあるため、予選を再開するためには、早めの開催可否の決断が求められる。また、試合の直前に来日すればいいというものでもないから、コンディションを調整するためには数ヶ月前から日本でキャンプをする。
選手にも準備期間が必要だ。
IOCは延期に至るまでの過程で、いろいろと批判された。
選手ファーストではなく、スポンサーファーストともいわれた。
延期してまで開催するには、合理的かつ説得力のある根拠が必要。
それは、WHOによる、新型コロナ終息宣言だ。
ようするに、開催することの保証として、WHOの終息宣言を担保にしたいのだ。言い方を変えれば、責任転嫁。
それがない限り、開催はできない。
今年の10月に終息宣言を出せるかというと、まず無理。
では、いつなら終息宣言を出せるかといえば、年内は無理だろうし、来年になったら終息しているという見込みも立たない。
有効なワクチン開発には、少なくとも12か月はかかるという。
2021年の7月までに、終息宣言が出せる可能性は低い。
つまり、オリンピックは開催できない。
はい、終わり。
オリンピックを目指してきた選手たちは気の毒だが、東京大会は幻の大会になると思う。
来年はないと考えて、2024年パリ大会を目指した方がいい。