人間を月に送るアルテミス計画だが、遅延が懸念されているようだ。
懸念が出てくるということは、遅延はほぼ確実なんだろう。SpaceXのStarshipは、まだ実験段階だしね。NASAのSpace Launch System(SLS)の打ち上げは成功しているが、打ち上げコストが20億ドル(2895億7800万円)らしいので、これが足枷になりそう。
Starshipの打ち上げが遅延すれば、「2025年の有人月面着陸」延期も–NASAが危惧 – UchuBiz
米航空宇宙局(NASA)の月面探査ミッション「Artemis III」について、計画がスケジュール通りに進まない可能性を同局関係者が指摘していると、海外メディアのSpace.comが報じている。
Artemis IIIは2025年12月の実施が予定されているミッションで、その目的は人類を再び月面へと降り立たせることだ。ミッションにはSpace Exploration Technologies(SpaceX)の次世代ロケット「Starship」と、NASAのロケット「Space Launch System」(SLS)が利用される。
Space.comの報道によれば、NASA関係者はSpaceXのStarshipの準備が遅れることを懸念している。同社はStarshipのプロトタイプの打ち上げテストを実施しており、2023年4月に実施されたミッションは打ち上げ中に指令爆破された。現在は次回の打ち上げに向けて、エンジン燃焼試験が実施されている。
NASAで深宇宙探査システムのミッションディレクターを務めるJim Free氏は、もしStarshipの準備が間に合わなければ、NASAは別のミッションを選択する可能性があると述べた。NASAがStarshipに宇宙飛行士を搭乗させる前には、同ロケットの打ち上げを複数回成功させる必要があるという。
ちなみに、Starshipの月面着陸想定図には、複数のバリエーションがあり……
……と、3パターンが出てくる。
失敗した実験機は(3)の形状なので、これが最終形なのかな? それともまだ最終決定には至っていないのか?
SLSはコストがかかりすぎるため、それを補完するためにSpaceXの機体を使う算段なのだろう。Starshipの開発の遅れが、アルテミス計画の遅れになるというわけか。
前にも書いたが、縦長ロケットの月面で垂直着陸が可能なのかどうか、おおいに疑問なんだよね。地球上での再利用ロケットの垂直着陸では、さんざん失敗して成功するまでになったが、月面には整備された着陸場はないから、難易度はかなり高い。
それを数回の実験で、月面着陸を成功できるのかどうか。
一発で成功したらすごいが、何度やっても成功しないとなると、着陸方法そのものを再検討することになる。
別記事によると、2025年月面着陸の計画は、2026年にずれこむとされていた。
1年の延期で済むのか?
なんとなく5〜6年は延期されそうな予感がするのだが……?