Twitterにレスしたら、思いのほか反応があったので、補足説明など。
元発言は、NHKが数百人と書いていることに対して批判してるわけだけど、主催者発表の2000人というのも「?」だったので、概算の一例を出してみた。
みなさん、感覚的に書いてますが、計算すれば概算は出せます。Googleマップから集まっている場所の面積は約935㎡。密集度はさほどでもないので1人あたり1.2㎡くらい。割れば約779人となります。数百人は外れてはいませんよ。
— Yutaka_Isayama (@Yutaka_Isayama) February 27, 2022
写真のハチ公前の広場で集まっている部分は、Googleマップの面積計算機能で算出することができる。
それが約935㎡。
ひとり当たりの専有面積を仮定すれば、人数が割り出せるという計算。
専有面積を1.2㎡としたが、これは半径約62㎝になる。
実際には混んでるところと空いてるところがあるので、平均すればという設定。
コメントに1.2㎡が広すぎるとの指摘があったが、3D図解するとこんな感じ。
人物は身長160㎝に設定した。
そんなに広くはないんだ。
0.5㎡だと以下。
これだと肘を上げると隣の人と接触する距離。
たしかに、他の映像を見ると最前列あたりでは肩を接するほど密集していたが、周辺はそれほどでもない。それを935㎡に整列させれば、1.2㎡くらいが妥当だろうという推定。
また、画像に写っている人の全部が集会に集まっている人ではない。それは映像で交差点の信号が変わると動き出す人がいることでわかる。
と、このように周りは関係ない通行人、もしくは野次馬だ。
この画像からは、まんべんなく密集しているのではなく、人がいない空き空間がいくつかあることもうかがえる。
斜め上からの遠景撮影なので、服装の濃淡や影などもあって、錯覚を起こしてもいる。
真上から撮った画像があればよかったのだが、真上から見たら人と人との距離感が明確になっただろう。
斜め上から見ると、圧縮効果も働くので、密集しているように見えてしまう。
▼視点の違いによる密集感の違い。
以下の図は人物をランダムに配置しているが、近い人もいれば離れている人もいて、平均すれば1.2㎡くらいという設定。
ほんとうは935㎡に779人を配置したかったのだが、処理が重すぎたので断念して、100人を配置。
と、こんな感じ。
1.2㎡の配置でも、密集感があるのがわかると思う。
なにがいいたいかというと、誰も正確な人数を把握していなくて、「多すぎる」「少なすぎる」といいあっていたので、概算はできるよ……ということ。
主催者発表の2000人だと、ひとり当たりの専有面積は約0.47㎡となり、一辺が約68㎝の正方形の中に1人となる。
体の幅(肩幅)は、成人男性で平均45㎝~46㎝なので、左右に23㎝の余裕しかない。
それほど密集していると、将棋倒しなどの事故が起きかねない。人は本能的に赤の他人との距離をあけるものだから、最前列部分は別にして、周辺では十分な距離を取っていただろうと思う。
ようするに、2000人というのは少々サバを読みすぎともいえる。
反戦集会を否定しているわけではない。
NHKを擁護しているわけでもない。
印象論で論じるのではなく、ファクトチェックをしようよ……といっている。
それはそれとして、この集会はコロナの基本的対処方針である「②密集場所(多くの人が密集している)、③密接場面(互いに手を伸ばしたら手が届く距離での会話や発声が行われる)」には反してるよね。
ソーシャルディスタンシングは「2メートル以上の対人距離」とされているが、それよりも密集していることは間違いない。
そのことについて、指摘する人はいないんだね。
コロナに慣れてきて、3密に対して鈍くなっているんだろう。
東京都の10万人あたりの感染者数は564.25人(集計期間: 2022/02/21 ~ 2022/02/27)になっているので、感染率は約0.56%。
これは検査に引っかかった数なので、実数は倍かそれ以上だろう。無症状の人は検査すらされないからね。
0.56%がウイルスキャリアであれば、2000人の場合は11人の感染者がいた可能性の計算になる。
1%だと、20人だ。
コロナウイルスは空気感染するので、マスクをしていてもあまり関係ない。
集会がクラスターの隠れた発生源にならなければよいが……。