H3初号機、失敗?

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H3初号機(2023年2月17日)

H3初号機(2023年2月17日)

 H3初号機の発射を、YouTubeのライブで見ていたのだが、カウントゼロになっても、ドドーーンと噴射が始まらず、プスプスと主エンジンの煙が消えていった。
「あーー、スカか?」
 私はつぶやいた。
 失敗したようだった。

MBCニュース | 【速報】「申し訳ないし悔しい」JAXA会見H3初号機打ち上げ中止「補助ロケットへの信号送出で異常」

種子島宇宙センターで17日午前に予定されていた日本の新たな主力ロケットH3初号機の打ち上げが、補助ロケットが着火せず中止されたトラブルで、JAXA=宇宙航空研究開発機構は午後2時から会見を開いています。

(中略)

–何が起きたか?

「第1段の上に搭載機器類があるが、その中で起きた。具体的には、まずメインエンジンのLE-9が立ち上がり、リフトオフの5秒ほどだが、正常に立ち上がれば、(今回着火できなかった)補助ロケットのSRB-3着火になる。LE-9が正常に立ち上がったあと、補助ロケットのSRB-3着火に至るまでに異常があったとみられる。」

(中略)

–失敗ではないのか?

「失敗はいろんな定義あるが、カウントダウンシーケンスで止まったものは、我々は中止と捉えている。」
「エンジンがスタートして常に安全状態は第一優先。そういう意味では安全で止まった。非安全で止まってはない。そういう意味では正常に働いて安全に停止している。異常検知したあとの処理も正常。」

–今回はカウントダウン続いて飛ばなかった。システムが異常で止まった=意図しない中断なので、失敗ではないか?

「どうでしょう。こういった事象がロケットにあるが、失敗と言ったことはない。我々が非常識なのかもしれないが。」
「どういう解釈するかは受け止めた方の受け止めがあるので、そうでないですとも言い難い。ロケットは安全に止まる状態で設計しているので、その設計の中で止まっている。意図しない中で止まるのは大変だが、そこに照らし合わせると失敗とはいいがたい。」

 失敗の定義の話をしているが、素直に「失敗」と認めた方がいいように思う。
 あえて、失敗の定義を明確にするならば、

カウントダウンを途中で止めた場合が「中止」であり、カウントゼロまでいって打ち上げられなかったら「失敗」だろう。

 まぁ、最悪の事態として、ドッカーンと爆発しなかったのはよかった。発射台に設置したまま爆発したら、打ち上げ施設も破壊されるから、かなりの痛手になっていたはず。そこは安全装置が働いたということだね。

 初号機というのは、なにかとトラブルを起こすものだ。失敗の上に成功があるわけで、いろいろと失敗をしておいた方がいいという見方もある。
 次は成功させて欲しい。
 もし、打ち上げ直後に大爆発……なんてことになったら、日本の宇宙開発は停滞、もしくは後退してしまう。
 そうならないことを願う。

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