建前と実態の乖離

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労働問題は何度か取り上げているが、その続き。

asahi.com :朝日新聞-社説「労働法改正 まず不払い残業をなくせ 」

 法改正とは別に、急いで手をつけるべき問題がある。横行している不払い残業をなくすことだ。不払い残業が続けば、割増率を引き上げても意味がない。

残業代をきちんと払わないで働かせるのは、明白な労働基準法違反だ。こうした違法な残業で昨年度、労働基準監督署から是正を指導された事業所は、100万円以上の事例に限っても約1500社にのぼる。対象になる労働者は約17万人で、金額は約230億円に達した。

これは氷山の一角だろう。違法な残業の摘発を強めるべきだ。こんな残業をさせていた企業には課徴金を科すなど制裁をもっと重くすることを考えていい。

私の勤める会社も、労働基準法違反の会社だ。
そして、経営者はそのことについて、なんの罪悪感も持っていないのだ。

だからといって、そのことで不満を言うわけにもいかない。会社にいられなくなってしまうからだ。これは、多くの人が思っていることだろう。
おそらく、従業員が50人以下の会社は、ほとんど残業代は払っていない。それだけの余裕がない会社だからだ。それが中小企業の中でも、小の部類の会社だ。

つまり、建前と実態が乖離(かいり)しているのだ。
労働基準法に関して、遵守しているかどうかの報告の義務もなく、よほどのことがない限り監査もない。

せめて、就業状況を申告する義務くらいは課すべきだ。それでも嘘を書けば意味がないから、抜き打ちで監査することも必要だ。

本日の記事3本は、「建前と実態の乖離」が共通した問題だ。
それは社会の「歪み」でもあると思う。

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