なにげに見ているNHKの朝ドラ。
出勤前の時間にやっていて、これを見たら出勤するという時計代わり。
絵付師を目指していた頃はわりと面白かったのだが、陶芸家を目指し始めて面白さが半減した感じ。
理由のひとつは、深先生がいなくなり、父ジョージもいなくなって、ドラマを引き締める役者がいなくなったこと。
そして、陶芸家を目指す過程の描写がスカスカなこと。
絵付師のときはわりと子細に描写していたのに、陶芸パートになると描写が雑になった。
そう感じているのは私だけではないようだ。
朝ドラ「スカーレット」視聴率苦戦…視聴者はどこが不満なのか | Asagei Biz-アサ芸ビズ
戸田恵梨香主演の連続テレビ小説「スカーレット」(NHK)が、後半に向けて視聴率が降下している。
(中略)
失速の原因は、いくつかあるようだ。1月27日からの第17週は、主人公・川原喜美子(戸田)の夫・八郎(松下洸平)に思いを寄せた弟子の松永三津(黒島結菜)は、その気持ちを断ち切るため「かわはら工房」を去ることに。この展開に、ネット上では「ワイドショーに合わせたように朝ドラまで不貞か」「弟子の女と八郎の男女のやりとりが目につくようになり、このドラマは何を伝えたいのかわからない」という声が。また、喜美子の妹の百合子(福田麻由子)と幼馴染の大野信作(林遣都)の結婚話がなかなか進まないことに「妹の結婚もダラダラと意味不明に引っ張るから面白くなくて離脱しそう」「信作と百合子の結婚話、半年以上延期する意味がわからない。だって近所でしょ? 遠距離恋愛じゃあるまいしバカみたい」など半ばあきれているようだ。
「視聴者は陶芸に関する技術的なことはまったくわからず『陶芸の描写が圧倒的に足りてない気がする』という不満の声もあがっています。ろくろを使うのと手びねりでどう違うのか。八郎が目指していた“青”を出すには、何をどう配合して釉薬を作るかなど、もう少し丁寧に説明してもよかったのではないかと思います」(テレビ誌ライター)
色恋沙汰が話の中心になると、もはや陶芸なんかどうでもよくて、脇道ばかりにそれている。
穴窯を作るかどうかで悩んでいた回は、15分の尺の中で穴窯が完成してしまった(^^)。それ、手を抜きすぎだろ。
そして、喜美子はだんだんとわがままな女になった。
利発で気配りのきく喜美子はどこに行ってしまったのか?
自己中化した喜美子は、もはや共感できるキャラクターではなくなった。
おそらく、陶芸の世界を描きたいのではなく、紆余曲折の人間ドラマを描きたいのかもしれない。そのための不倫未遂の展開や、妹たちの結婚話なんだろう。
それだったら、陶芸である必然性はなく、ガラス工芸でも竹細工でもいいわけで、なぜ陶芸家を目指す女性が主人公なのか?……という、ドラマの根幹部分が揺らいでしまう。
視聴率が20%をなかなか超えないといわれているが、現状のようなスカスカの中身では無理もない。それでも他のドラマに比べれば高い視聴率だが。
前作の「なつぞら」でも感じたことだが……
自立した女性=わがままな女性
……という図式が、制作側にあるように思える。
それは違うんじゃないかな。