飽きられたPepper、8割超が“もう要らない”

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©VTT Studio / Shutterstock.com

Pepperが登場したのは2014年。一般販売が開始されたのは2015年。
それから3年あまり。
もう飽きられてしまったようだ。

ペッパー君さようなら 8割超が“もう要らない” (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

 Pepperを導入した企業の担当者は、「3年前は目新しさがあったのですが、今となってはブームは過ぎ去り、Pepperを見かけても、多くの人がスルーしていきます。結局、ロビーやフロント前においても、話しかけるのは小さい子ども。今は、倉庫に眠っています」

(中略)

さらにネックなのは費用だ。ソフトバンクロボティクスによれば、Pepperの法人向けプラン(3年契約)は、手数料と月額利用料で198万9800円(税抜き)。「アプリのほうが便利でかつ安いので、Pepperを使う意味がなくなりました」(企業担当者)

維持費が高いことが大きなネックだと思うが、個体のバリエーションが増えなかったのも一因だろう。どれもこれも同じボディだと、利用する側で差別化ができない。兄弟(姉妹)を増やした方がよかったかもね。

ちなみに、記事中の「手数料と月額利用料で198万9800円(税抜き)」というのは、誤解を招く書き方。それは3年契約の総額で、月額リース料は69,984円(税込)。

3年で飽きられたとはいえ、先駆者であったことは間違いない。
日本は比較的ロボットを受け入れやすい素地はあったが、求められているロボットはこれじゃないというのがわかったとはいえる。

3年前に書いた私の記事。
→ ペッパーは家庭のスパイスになれるか?
10歳を迎えるPaperを想像したのだが……
そこまで生きのびることは難しくなったようだ。

……と、生きのびると表現してしまうのは、ロボットに感情移入してしまうためだ。動物型でも同様のことが起こるが、人型ではなおさら。

Pepperは社会的実験でもあった。
それでわかったことは……

  1. コミュニケーション・ロボットには、一定の需要がある。
  2. Pepperサイズの大きさは必要ない。むしろ、大きすぎて邪魔。
  3. コミュニケーションの質が、まだまだ未熟。
  4. 愛玩用ロボットとしては、人型は難しい。
  5. 二足歩行できない人型ロボットは、実用性が乏しい。
  6. 同一の顔とボディだけでなく、個体の個性が必要。

……こんなところかな。

法人用リースのPepperは、契約解除でソフトバンクに戻るのだろうが、個人向けPepperはどうなるのだろう?
また、返却されたPepperは、どう処理されるのだろう?
分解して、破棄なのかな?

いずれにしても、Pepperが表舞台から消え、人知れず処分されていくのだろう。
(合掌)

せめて供養はしてあげたい気がする。
日本には、人形だって供養する風習があるのだから。

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