温暖化関連の続き。
温暖化対策として、いかにCO2を減らすか……ということから、様々な方法や取り組みが行われている。
省エネや代替エネルギーなどがそれだが、エネルギーを得る過程のどこかでCO2を生成する燃焼が入っているために、根本的な解決にはならない。
たとえるなら、禁煙しなければいけないと思っているのに、軽いタバコに変えるだけで済ませたり、本数を多少減らしたりしているだけだ。
楽観的なことを書けば、CO2問題はテクノロジーで解決可能ではある。
人工的にCO2を分解・固定させればいいのだ。
自然界には、その手本となるシステムがある。植物の光合成がそれだ。人工的に光合成ができる素材を開発できれば、植林のように手間と時間のかかる方法に頼らなくてもよくなる。
問題は、CO2が結合の安定した物質であるため、炭素と酸素を容易には切り離せないということ。
しかし、その方法がないわけではない。
以下もその一例。
二酸化炭素固定化触媒および二酸化炭素固定化触媒製造方法
【解決手段】無機系多孔質粒子の表面に酸素欠陥型のマグネタイトが設けられてなる二酸化炭素固定化触媒。
理屈の上でも、技術的な可能性からいっても、CO2を人工的に分解・固定することは可能だ。
CO2を分解する効率のいい触媒をフィルターとして、CO2を排出する部分に置けば、極端な話、石油を従来通りに消費しても問題ではなくなる。
あるいは、住居やビルの屋根に、CO2を分解・吸着するパネルを並べることで、大気中のCO2を植物の代わりに吸収させれば、森林のない都市でもCO2を削減できる。
そうした効率のいいCO2固定触媒が、安価で大量生産できるかどうかだ。
まだその最良の方法は見つかっていないようだが、可能性は十分にある。
「解答」はわかっているから、あとはどうやって問題を解くかである。
頭脳と技術を最大限に投入すれば、案外早い時期に実用化できるかもしれない。
科学技術によって環境破壊がもたらされたが、その問題を解決するのも科学だと思う。