保存状態の良い3000年前の剣が出土したというニュース。
青錆が出ていることから青銅製だとわかるが、そのデザインが素晴らしい。この装飾は、まるでファンタジー物語に出てきそうなものだ。
ドイツで3000年前の剣を発見 保存状態良好、今なおきらめき – CNN.co.jp
(CNN) ドイツ南部バイエルン州の埋葬地で、考古学者が八角形の柄(つか)を持つ3000年以上前の剣を発見した。
バイルン州記念物保存局の声明によると、保存状態は非常に良く、今でも光を放っているという。
剣は同州ドナウ・リースの遺跡で先週発見された。研究者の間では、埋葬時の贈り物として墓に残されたものだとの見方が出ている。
剣の年代については、中期青銅器時代の紀元前14世紀末と考えられている。声明によると、純青銅製の八角形の柄を持つこうした剣は希少性が高い。
バイエルン州記念物保存局のトップ、マティアス・プファイル教授は「発掘された遺物をより正確に分類できるよう、剣と埋葬地のさらなる調査を行う必要がある」と指摘。「保存状態は極めて良い。非常に希少な発見だ」と言い添えた。
研究者の間ではこの剣について、実戦用の武器だったとの見方が出ている。声明では「刃の前方に重心があることから、主に対象を切り裂く目的でバランスが取られていたことがうかがえる」としている。
剣の入った墓には男性1人と女性1人、若者1人の遺骨が収容されていた。声明によれば、短い期間に相次ぎ埋葬されたとみられる。3人の関係は不明だが、多彩な副葬品と共に埋められていた。
青銅製だから、原型を留めていたんだね。鉄製だと、ボロボロに錆びてしまうが、銅は腐食しにくい金属なので、青錆は出ても鉄製のように腐食はしない。
実用的な武器との見方が出ているが、銅は鉄より比重が重いので、短い剣とはいえ振り回すには重かっただろうなと思う。
青銅(銅と錫の合金)は作りやすい(融点が低い)ことから先に普及したが、鉄製の武器は鉄に炭素を混ぜる「鋼」が発明されるまで主流にはならなかった。鉄製の剣が登場したのは、紀元前1400年ごろといわれる。
ともあれ、この剣のデザインには魅力を感じる。