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 ワールドカップが終わって、静かになった今日この頃。
 サッカー記者や評論家の関連記事をたくさん読んだが、感情論的な記事が多く、今後のためになる記事は少なかった。
 「ダメだ、ダメだ」というのは簡単だが、なぜダメなのかの分析が乏しい。
 そんな中で、これは素晴らしい記事だと思ったのが以下。

本田圭佑はなぜキレを失ったのか? 身体のプロが指摘する弱点と解決すべき肉体的な問題 | フットボールチャンネル | サッカー情報満載!

 本田選手について。結論から述べますと、腰の柔軟性を取り戻さない限りこれ以上のパフォーマンスアップは望めません。

(中略)

 まず、本田選手の肉体的な長所を説明します。彼の長所は、体幹をアップライト(直立)に保ったまま動けることです。体幹が立っているため当たりに強く、キープ力があり、視野が広い。単純な話として、身体が前に倒れていればそれだけ視野が狭まります。が、本田選手は胸を開いてアップライトに保つことで、広い視野を保っているのです。

(中略)

 本田選手は確かにキープ力がありますが、反転して前を向くプレーが苦手です。これも、腰の固さに起因しています。腰を柔らかく使え、身体をうまくひねることができれば次のプレーにスムーズにつなげることができますが、本田選手の今の肉体はそれが難しい状況にあります。

(中略)

 本田選手はもう、十分な体幹の強さを持っています。これ以上体幹トレーニングなどを頑張ってゴツい身体を作るのではなく、腰を柔らかくする、背骨を柔らかくする、そういう柔軟性に重きをおいたトレーニングを行うことでトップフォームをまた取り戻せるように思います。

 なるほど!……と、膝をポンッと叩いたよ(笑)。
 医学的にというか、スポーツサイエンスの観点から見れば、本田の不調の原因が、これほど明確になるとは。
 いや、これはすごい観察力だよ。
 根性論ではだめだし、たくさん練習すればいいというものでもないし、テクニックがどうこういう問題だけでもない。
 根本的な原因はなんなのか?
 それを明らかにするのは、こういう視点なのだと思う。

 この記事を、本田に読ませてやってくれよ。

 どういうトレーニングをすればいいのか、明解じゃないか。
 サッカー評論家たちは欠点を酷評するだけで、原因の的確な分析や解決策の提案は、ほとんどしていない。
 この記事こそが、批評であり評論なんだよ。

 この人、高木翔さんを、次期代表チームのスタッフに入れるべきだよ。
 こういう人は、絶対に必要だ。
 スポーツは、科学的に人間の限界を引き出す時代になっている。水泳選手が、実験室の水槽で水の抵抗をいかに減らして、いかに効率よく水をかくか……というトレーニングをしているのをテレビで見たことがある。
 サッカーにも、そうしたスポーツサイエンスの考え方が必要な時代だと思う。

 ただ、がんばればいいわけではない。
 科学的に合理的なトレーニングで、がんばらなくてはいけない。

 この記事は、スポーツ記事としてとても優れている。
 10点満点の記事だね(笑)。

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