「DAZ Studio 4.xをいろいろと使ってみる(49)」の続き。
Spotlightの照射角度と影のでき方の関係
DAZ Studioは、いろいろと使っているうちに、「そんなことになっているのか」と気づかされることがある。
レンダリングで重要なのが「照明」だ。
光の当て方によって、シーンの情景は大きく変わる。
DAZ StudioのLightには、4つの種類がある。
(1)DistantLight……指向性光源。太陽光に近い、遠距離光源。
(2)UberEnvironment……面光源。環境光として使う。レンダリング時に、ディテールの表現に影響する。
(3)Spotlight……指向性光源で、人工光のような光源。光源の位置や照射角度を変えられる。
(4)PointLight……点光源で、任意の場所に配置できる。
そのほか、別売りのLightとして「GelLight」というのもあるが、これは光源が1点ではなく複数であったり、形状を変えられたりする光源になる。
室内などの密閉空間では、DistantLightやUberEnvironmentは正しく機能しないので、SpotlightやPointLightを使うことになる。
ある室内のシーンを制作していて、Spotlightの知らなかった特性を発見した(^_^)。
光とともに重要なのが「影」だ。
影のでき方が、立体感やリアリティを表現することにもなる。
Spotlightでの影のでき方は、デフォルトのままだとくっきりした影になる。これでは違和感があるため、ボケた影にしたいわけだが、その手法は過去記事に書いた。
参照→DAZ Studio 4をいろいろと使ってみる(48)「Spotlightの影の問題」
密室の室内で、部屋全体を照らすように、Spotlightを天井に配置して、照射角度(Speed Angle)を180°にしてみた。
すると、影のでき方が、くっきり影になってしまった。Shadow Softness(影のエッジをソフト)のパラメーターを、500%とか1000%にしても、影はソフトにならない。
どうやら、照射角度(Speed Angle)が180°になると、Shadow Softnessは無効になるようだ。
これは知らなかった(^^;)。
そこで、どれだけ違いが出るのか、テストしてみた。
環境光として、DistantLightを70%で照らし、Spotlightを人物の頭上後方に配置して、逆光になるようにしてある。シーンのセットは、壁と床だけの開放空間である。
▼Spotlight(angle=60°)の影(softness=100%)
▼Spotlight(angle=60°)の影(softness=500%)
▼Spotlight(angle=90°)の影(softness=500%)
▼Spotlight(angle=150°)の影(softness=500%)
▼Spotlight(angle=180°)の影(softness=500%)
……と、このような違いがある。
こういうのはテストしてみないとわからないね。
照射角度(Speed Angle)を広げると、Shadow Softnessがだんだん効かなくなり、180°ではまったく効かなくなる。Speed Angleを広げたときには、Shadow Softnessも調整する必要があることがわかった。