DAZ Studio 4.xをいろいろと使ってみる(53)の続き
Victoria 5とVictoria 6を比較(3)
前回書いたように、V5とV6は身長などの体型が変わっているため、V5あるいはGenesis用の「Pose」や「Expression(表情)」のオプションアイテムは、V6には正しく適用されない。
V6/Genesis 2に対して、V5/Genesis用のPoseはある程度は適用されるのだが、不自然に関節が曲がったりする。Expressionに関しては、V5用のものはV6に対してほとんど使いものにならない。Genesis 2をおもに使いたいと思ったら、Genesis 2用のアイテムをそろえていくしかない。
V6の表情は、V5以上に細かく動かせるようになっていて、V5では難しかった表情を作り出せるようになっている。
また、V5用のClothing(衣装)やHair(髪)については、V6にほぼ流用できるが、ものによってはうまくいかない場合がある。さらに古いバージョンのV4やV3時代のClothingには、新しいバージョンにはない良いものがあったりするのだが、一部を除いて着せることは無理だと思った方がいい。
V4からV5へのバージョンアップでは、V4時代のアイテムやオプションを引き継げるようになっていたが、V6ではそれ以前のバージョンとの互換性はあまり考慮されていない。というより、フィギュアの仕様が大きく変わっているため、互換性を持たせるのにも限度があるのだろう。
V6やM6に乗り換えるのなら、V4やV3の過去のアイテム資産はあきらめるしかない(×_×)
V5の衣装をV6に着せるのにも、ちょっと面倒な手順がある。
▼V5の衣装をV6に着せてみた。 ※クリックで拡大表示
※髪は、Charm Hair
※衣装は、Svana for Genesis
※背景は、Villa Venus: BALCONY
※背景の空は、Ultimo Paradisoのスカイドーム。
上記のV5の衣装をV6に着せる手順は……
(1)ワンピースのスカートを着せる。そのままではフィギュアにフィットしない。以下は作業画面。
(2)ワンピースをフィットさせるために、ワンピースのアイテム(SvanaDress)を選択して、パラメーターの「Fit to」をクリックし、フィギュアの「Genesis 2 Female」を選択。
(3)次に出てくる選択肢から、近いフィギュアタイプを選択。ここでは「Genesis」
(4)次に出てくる選択肢から、衣装のタイプで近いものを選択。ワンピースなのだが、上着でもあるので「shirt」を選択。「Dresses」でも問題ない。
▼ワンピースがフィットした
(5)ワンピースの上に「Armour」を着せる。そのままでは下のワンピースが露出してしまう。
(6)ワンピースと同じように、「Fit to」から「Genesis」→「shirt」を選択。これで体型に合わせてある程度フィットする。
(7)「Fit to」を適用したが、まだ下のワンピースが露出している。
(8)上に着ているArmourが、ワンピースより上になるようにする。
「Scenes」タブから「Armour」を選択し、左上のプルダウンメニューから「Edit」→「Apply Smoothing Modifier」を選択。
そうすると、「Parameters」タブに、「Collision Item」のパラメーターが出てくる。
(9)「Collision Item」は、デフォルトで「Genesis 2 Female」になっていると思うが、重なり回避のための対象をワンピースに変更する。ここでは下にくる「SvanaDress」が対象。
(10)「Collision Item」のデフォルトの数値は「3」になっているが、そのままでは重なりがまだ残っているので、「10」くらいまで数値を上げる。数値を上げると、重なりの回避がゆるくなるので、重なりがなくなるギリギリのところまで数値を上げる。
(11)以上のことを、他の衣装アイテムでも同様に処理を行う。
たとえば、髪がArmourに食い込んでいるので、髪の「Collision Item」の対象を「SvanaArmour」にする。
▼髪の食い込みが解消。
……というようにすれば、V5用衣装をV6に着せられる。
長くなったので、今回はここまで。