昨日は、911の特番が多かった。
TBSの筑紫さんの特番を見たが、一番的確なとらえ方だったように思う。
ブッシュ大統領のテレビ演説の要約の記事では……
CNN.co.jp : 米大統領が同時テロ5周年で演説 「文明の闘争に直面」と ? – USA
(CNN) ブッシュ米大統領は米同時多発テロから丸5年の11日夜、米国民に向けてホワイトハウスの執務室からテレビ演説を行い、米国が対テロ戦争で文明の闘争に直面しているとの認識を示し、テロに打ち勝つ必要性を強調した。
大統領は「われわれが今こうした敵を倒さなければ、テロ国家や、核兵器で武装した過激な独裁者がまん延する中東に子供たちを直面させることになる。われわれはこの新世紀の針路を決め、世界各地の数百万人の運命を決める戦いの最中にある」と述べた。
あくまでアメリカが正義であり、正しいとしている内容だ。
これは問題のすり替えだ。
アメリカが空爆して死んだ、無実のイラク市民、4万人あまりはなんのために死ななければならなかったのか?
敵を倒すためには、関係ない人たちも殺していいということなのか?
そもそも、敵を倒すということは、皆殺しにするということだ。
テロリスト、テロリスト予備軍、テロリストになるかもしれない子どもたち……と、えんえんと殺していくのか?
それを達成するには、アメリカが敵とみなす国あるいは民族を、完全に滅ぼさない限り、戦いは終わらないことになる。
つまるところ、争いの根元は「不平等」にある。
イデオロギーとしての自由主義がいうところの平等ではない。
限られた富を一部の国・人々が独占していることへの、不平等だ。
食べられるパイの量は有限だ。
それをたくさん食べる少数の人たちと、少ししか食べられない多数の人たちがいる。
世界はパイの奪い合いになっている。
誰もが豊かで、満腹になれれば、テロは起きないだろう。
だが、現実にはすべての人にパイは行き渡らない。
そして、奪い合いの争いが起きる。
結果として、奪うことのできる国々は「自由」の国となり、失った国は貧しくなる。
それらは人間の「欲」の産物。
文明化されても、いまだ神様は弱肉強食のサイコロを振り、人間は踊らされている。